今年は京都で行われる朝日杯フューチュリティステークス。過去5年の連対馬10頭をみると、その後ジャンタルマンタルがNHKマイルC、セリフォスがマイルCS、グレナディアガーズが阪神C、タイセイビジョンがアーリントンCに勝っているように、マイル路線で活躍したケースのほうが多い。皐月賞や日本ダービーで連対したのはドウデュースとサリオスだけで、このあたりはホープフルSがGIに昇格した影響といえるか。ローテーションでは同じマイル重賞のサウジアラビアRC組が過去5年[2-1-0-1]。重賞となってからのサウジアラビアRC勝ち馬が朝日杯FSに出てきたときは、ドルチェモア1着、ステラヴェローチェ2着、サリオス1着、グランアレグリア3着、ダノンプレミアム1着で計[3-1-1-0]。アルテヴェローチェには追い風データ。いっぽうでグレナディアガーズ(7人気1着)やグランレイ(14人気3着)など、穴になるのは前走芝1400組。ただし芝1400でも京王杯2歳S組は過去5年[0-1-0-12]と不振で、前走京王杯2歳Sのエイシンワンドとパンジャタワーには向かい風データ。(解説:望田潤)
アドマイヤズーム ダノンブレットやヴィアメントの半弟で、母ダイワズームはスイートピーSなどJRA4勝。母母フォルナリーナは現フィリーズレビュー3着。牝祖プレイヤーホイールからはストラティジックマヌーヴァー(北米G1を2勝)、ハートビートソング、フタイテンロックなどが出る。父モーリスはジャックドール、ジェラルディーナ、ピクシーナイトなどを輩出。モーリス×ハーツクライはガロンヌと同じ。ヘイロー5×4・5らしい脚捌きで、京都なら外回りより内回りがベターでは。
距離○ スピード○ 底力◎ コース○
アルテヴェローチェ クルミナルやピオネロの甥で、ククナやアライバルのイトコ。母母クルソラはアルゼンチンの3歳牝馬チャンピオン。父モーリスは1600〜2000の大レースを勝ちまくった名馬で、モーリス×ディープインパクトはジェラルディーナ、ディヴィーナ、アルナシーム、ルークズネストと同じ。モーリス産駒らしいマイラーだが、母のリファール4×4から粘着力も受け継いでいる。サウジアラビアRCは行きたがるのをなだめて前崩れを差し切り。とはいえ抜群に鋭い末脚ではない。
距離◎ スピード○ 底力◎ コース○
アルレッキーノ チェルヴィニアやノッキングポイントの半弟で、サブライムアンセムのイトコ。母チェッキーノはコディーノの全妹でオークス2着。母母ハッピーパスは京都牝馬S勝ち。父ブリックスアンドモルタルは北米年度代表馬でアンモシエラ、イーグルノワール、ゴンバデカーブースなどを輩出。前走は案外だったが、チェッキーノ仔らしい中距離体質で、マイルだと後傾ラップでゆったり追走したい。地力を秘めるが、ブリックスアンドモルタル産駒だから多頭数で揉まれたときは心配。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎
エイシンワンド ヒットジャポットやタイキソレイユの甥で、アンノートルやマイネルリヒトのイトコ。母エイシンフェアリーはJRA2勝(芝1200)。母母タイキトゥインクルはマーメイドS3着。タイキブライドルも近親。父ディスクリートキャットはオオバンブルマイ、エアハリファ、スズカコテキタイ、コンバスチョンなどを輩出。ストームキャット×タイキシャトルのイメージどおりの1400寄りマイラーで、マイルも守備範囲だろうが外回りで追い比べになると分が悪いか。
距離○ スピード◎ 底力○ コース○
エルムラント コンセイユドパリ賞(仏G2・芝2200m)のバロンセイムディのイトコで、母母ウェルシュディーヴァはセルジオクマニ賞(伊G3・芝1600m)勝ち。母エクシードリミッツはJRA3勝(芝1000〜1200)で、デインヒルとグリーンデザートを通じてダンジグ3×4をもつスプリンターだった。父フィエールマンは天皇賞(春)と菊花賞に勝ったディープインパクト産駒で、こういうスピードが強い繁殖に配したい種牡馬だ。ナスキロ柔いストライドは大箱向きだが、やや緩慢でマイルは忙しいかも。
距離○ スピード○ 底力○ コース◎