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【朝日杯FS予想】2頭の皐月賞馬と“似た者同士” 一族の傾向からニタモノドウシのポテンシャルに期待

  • 2024年12月14日(土) 18時00分

直線平坦な京都コースも味方になる


 朝日杯FSが阪神に移ってここまで10回。1番人気馬は[5-2-2-1]。途中から中山2000mのホープフルSがGIになったこともあり、マイラー型の人気馬は大崩れがない。ただ、まだみんな未完で、能力も未知数。評価の低い馬が上位に飛び込むと3連単は高配当になる。

 R.ムーア騎手騎乗でも4-5番人気止まりとみて、ニタモノドウシ(父ディーマジェスティ)に期待したい。夏の札幌戦以来の日程は異例だが、昨年の2着馬エコロヴァルツは札幌戦から4カ月ぶりだった。それに父ディーマジェスティは2月の共同通信杯1着から間隔のあいた2016年の皐月賞を制したポン駆けOKタイプだった。近年の放牧・再鍛錬の休養は死角ではない。

 ニタモノドウシの母ジェラスガールの半弟は、2014年の皐月賞馬イスラボニータ。同馬は、当時は異例の日程だった「共同通信杯1着→皐月賞1着」を現在の主流スケジュールに変えた先駆者の1頭だった。ディーマジェスティと、イスラボニータはともに日本ダービーで惜敗したあと、秋のセントライト記念を1番人気で勝ったところまで同じ「似た者同士」だった。

 父ディーマジェスティに「良く似ていた」のが命名の由来とされるが、成長過程や3歳春の成績は、母の半弟イスラボニータにも似ていることになる。

 札幌1500mの2歳レコード1分28秒6は、格段に速いわけではなく、1600mに換算すれば1分34秒5程度に過ぎないが、最後の1ハロンは楽々と11秒7。洋芝の札幌のものだけに価値がある。現在の京都向きと思える。

 ディーマジェスティ(父ディープインパクト)は種牡馬となってニタモノドウシが4世代目の産駒。まだJRAの重賞未勝利。だが、さすがにそろそろだろう。人気馬の1頭パンジャタワーの父タワーオブロンドン(2017年の朝日杯FS3着馬)と、ディーマジェスティは同じファミリーの「いとこ同士」になる。

 ニタモノドウシがイスラボニータの一族の血を受けている点に注目すると、イスラボニータ(母の父コジーン)の産駒はJRA重賞を5勝。血統背景通り新潟大賞典、関屋記念、福島牝馬Sなど、平坦に近いコースで勝っている。京都コースの直線には坂はない。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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