翌年の主役を担う存在は現るのか
フルゲート18頭立てとなったホープフルステークス。もしここで強い勝ち方をする馬が出てくるようなら、その馬が来年のクラシックにおいて主役を担うことになる。
クロワデュノールは新馬と東京スポーツ杯2歳Sを連勝。1ハロンの延長は問題ないだろうし、とにかく終いの脚がしっかりしている。不安材料があるとしたら前走大きく増やした馬体重がどう調整されてくるかということと、東京→中山のコース替わり。ただ枠も3枠6番と良いところを引いたし、やはり有力な存在だ。
マスカレードボールは新馬、アイビーSを連勝。新馬戦は追い込んで勝ってみせたし、2歳馬らしからぬ自在性が武器だ。8枠18番とさすがにしんどい枠を引いてしまったが、早めに馬群が縦長になって、1コーナーで外を回らずに済めばチャンスは十分にある。
マジックサンズは洋芝の函館・札幌で連勝、しかも稍重と重だったので、コース替わりが問題となる。東京コースよりは中山のほうが戦いやすいだろうが、それでも速い上がりを要求されると苦しい。前半がある程度流れてほしいところだ。
ピコチャンブラックは川田将雅騎手への乗り替わりで参戦。逃げ候補だと思っていたが、15番枠だと無理はしないかもしれない。ただ差し合戦になると厳しそうなので、取れる範囲の位置を取っていきたい。ちなみに上原佑紀厩舎と川田将雅騎手の組み合わせは過去4例で、直近の2例は勝利している。
アマキヒも17番と厳しい枠を引いた。こちらはC.ルメール騎手なので強気に出していくかもしれない。とにかくこの馬は血統のポテンシャルが魅力。国枝栄調教師に最後のクラシック出走をプレゼントするために、収得賞金を上積みしたい。
ジョバンニは1番枠を生かして効率的な立ち回りをしたいところ。スタミナの裏付けはある。相手なりに走れるタイプだと思うので、本命にしない場合でもヒモには確実に入れておきたい1頭だ。
ヤマニンブークリエは前走が逃げて2着だが、そのときの勝ち馬がミュージアムマイルなので悲観する必要はない。今回は2歳戦なのに、逃げた履歴のある馬が5頭のみ。この馬もそのうちの1頭だが、前走食われているだけに今回は行かないのではないか。3走すべて逃げているアスクシュタインが逃げて、その後ろの好位が取り合いになる展開かと思う。
当コラムの次回更新は1月3日(金)18時予定です。