【中山金杯予想】負担重量変更による斤量増 ハンデ59キロ以上馬が2頭も
大型馬の馬体重増にも注意
レースに出走する各馬の負担重量は近年から変更になり、つれてハンデ戦の負担重量も相対的に重くなっている。
ただ、遠い時代にはトップハンデ60キロ以上など当然だったが、現代の日本のスピード競馬ではハンデ61−62キロなどとなったら危険であり、だれも出てこない。中山金杯では、1993年に59.5キロのカリブソングが2着したあと、もう30年以上もハンデ58.5キロ以上馬は3着したこともない。それもあってかトップハンデは59キロ以下にとどめられていた。
だが、今年は近年にしては珍しくハンデ59キロ以上馬が2頭もいる。大丈夫だろうか。負担重量の変更で5歳以上の牡馬は1勝クラスでも58キロを背負うのに、ハンデ戦の「中山金杯」の58キロの馬はみんな重賞勝ちのオープン馬。あまりにも不自然ではないか、となったからかもしれない。
1勝クラスでも古馬の牡馬は58キロが定量なので、59.5キロのホウオウビスケッツ、59キロのカラテは当然のハンデ(負担重量)ではあるが、1分58秒台が予測されるスピード決着で、上がり34秒前後になっても平気だろうか。心配はある。ホウオウビスケッツの天皇賞(秋)の小差3着はすごいが、高速馬場で前半1000m通過59秒9の超スローの展開になり、これを単騎で行けた利があった。59キロのカラテは9歳馬。さすがに上昇はない。
死角を心配する発想、検討は良くないことだが、この時期は大型馬の馬体重増にも注意したい。事前計測で大幅に馬体重増の馬が多い印象がある。
紫苑Sのレコード1分56秒6は、超高速馬場で無理のないペースに恵まれた結果なので過信禁物だが、超ハイペースの秋華賞(1000m通過57秒1)を自ら動いて善戦したクリスマスパレード(父キタサンブラック)の中身は濃い。
また、目下2年連続エリザベス女王杯組が連対している点に注目して、厳しい流れをゴール寸前までがんばったシンリョクカ(父サトノダイヤモンド)も有力。前2年の連対馬よりはるかに女王杯のタイムは速い。ともに負担重量が前走と同じ2頭の牝馬を中心に据えたい。
牡馬ではようやく復調気配のパラレルヴィジョンが穴馬の筆頭。