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朝日杯FSの勝利は「本当にうれしかった」──騎手人生を変えてくれた近藤利一氏への思いとアドマイヤズームの仰天エピソードを語る!

  • 2025年01月09日(木) 18時47分
“VOICE”

▲川田騎手が朝日杯FSを振り返ります!(c)netkeiba


2025年第1回目の更新は、「仕事をできている喜びや楽しさを“川田将雅”個人として感じたい」という今年のテーマを深掘り。「楽しさ」というワードの背景には、福永祐一調教師のほか、アドマイヤズームとの朝日杯FS制覇がポイントになったと語ります。

そんな今回は近藤利一オーナーへの想いを中心に、“心からの喜び”を感じた1勝を回顧。川田騎手にアドマイヤズームとのエピソードや、赤裸々な思いを伺いました──。

(取材・構成=不破由妃子)

今後の騎手人生を左右する? 朝日杯FSで迎えた転機


──年末は12月29日の東京大賞典(ウィルソンテソーロ2着)まで競馬に乗って、1月5日から年始の競馬がスタート。日程的には通常のスケジュールとあまり変わらない年末年始だったかと思いますが、リフレッシュできましたか?

川田 確かにいつもとほぼ変わらない日数でしたが、心身ともにリフレッシュできた1週間でしたね。家族で旅行に行ったり、息子を連れて釣りに行ったり、乗馬に行ったり。穏やかな数日を過ごしたことで、いい感じでリセットできました。

──それは何よりです。毎年、今年はどういう年にしようとか、どういう気持ちで乗っていこうとかテーマを設けていますが、今年のテーマは?

川田 年末に改めて(福永)祐一さんに「この1年、楽しんだか?」って聞かれたんですよね。「いやぁ、楽しめてはいないですね」と答えたら、「そうやろうなぁ」と。で、「もうええやないか。十分勝っただろ? 数を勝たなければと責任を背負うばかりではなくて、楽しく仕事をしようという方向に気持ちを振れよ。晩年の俺みたいに仕事を楽しめ」と諭されました。これまでにも何度もそう言ってもらってきましたが、改めて言われて。

──確かに晩年の福永さんは、心から仕事を楽しんでましたね。

川田 僕も今年40歳になりますし、20年以上のキャリアを思えば、ジョッキーとして終わりのほうが圧倒的に近い。だから、責任を背負って自分で自分を苦しめるよりも、この騎手という仕事をできている喜びや楽しさを、「“川田将雅”個人として感じたいな」とより思うようになりました。

 もっと自分自身を楽しませてあげたい…というかね。そう思うようになったのは、何度も言ってくれている祐一さんに改めて言われたこともありますが、アドマイヤズームでGIを勝てたことも大きかった。

──ちょっと意外な気もしましたが、“アドマイヤ”でのGI勝利は、昨年の朝日杯フューチュリティSが初だった。

川田 近藤(利一)会長には、

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1985年10月15日、佐賀県生まれ。曾祖父、祖父、父、伯父が調教師という競馬一家。2004年にデビュー。同期は藤岡佑介、津村明秀、吉田隼人ら。2008年にキャプテントゥーレで皐月賞を勝利し、GI及びクラシック競走初制覇を飾る。2016年にマカヒキで日本ダービーを勝利し、ダービージョッキーとなると共に史上8人目のクラシック競走完全制覇を達成。

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