将来有望調教を最重視すべし
先週の東西金杯。予想バイブル「調教のミカタ」で紹介した、堀宣行厩舎のVSOP(非常に優良な追い切りパターン)に該当した3頭が出走。中山金杯のディオスバリエンテには印を打ったのに、京都金杯のサクラトゥジュールは無印にして、1着されるという痛い結果になってしまいました。中山金杯は高木登厩舎のVSOPに該当したマイネルモーントを本命にして、かろうじて複勝的中でしたが、重賞ノーホーラを回避できたと思えば、前向きになれます(笑)
今週は東西で3歳重賞。3歳戦ですから、ここで重視すべきは「将来有望調教」。これに各レースの調教適性をミックスして、どちらにも該当する馬をピックアップすれば、結果が出てくれるものと信じて予想を組み立ててみます。
【フェアリーS/ジャルディニエ】
アスター賞で中山マイルを勝っていることはアドバンテージになりそうですし、前走が阪神JFでGIを経験。休み明けだったことを思えば、ひと叩きして順当に良化を期待、と言いたいところですが、この馬に関しては、調教を強化したからといってパフォーマンスが上がるタイプではなさそう。
というのも、アスター賞がレース当該週の追い切りは課さずに勝利するという内容。8頭立て、夏場というレース自体が運動量を要求しなかったこと、勝ち時計が速かったことが要因に思われます。今の中山はそれほど軽い馬場ではないと思いますし、追い切り本数自体は標準にこなしていますが、調教負荷としてはそれほど強くないので、中山実績だけでどうかという感じです。
【シンザン記念/アルテヴェローチェ】
朝日杯FSは5着でしたが、休み明けという状況も多少は影響したように思います。それを考えると、今回は中3週。レース間隔が詰まった状況でどんな調教内容を課してくるかというところは注目していました。
年末年始ということもあったと思いますが、今回は坂路で15-15の本数はたくさん乗っていますが、追い切りの負荷としては軽め。最終追い切りもCWで6F92.2秒、追い切りとしては半マイル56.3秒という負荷にとどまっています。気持ちの勝ったタイプなので、この調教パターンで結果が出ることは十分考えられます。
【シンザン記念/マイネルチケット】
デビューから5戦がすべて左回り。しかも中京マイルで勝ち鞍がありますし、重賞実績もあり。出走メンバーの中では頼りになる戦績ですし、良馬場以外でも好走した実績があるのは、傷みやすい今の中京芝にも対応しやすい印象です。
1月3日の坂路では4F51.8秒をマークして、自己ベストを更新。これは完璧な調教内容といってよいと思いますが、最終追い切りが坂路で前半ちぐはぐラップ。ここはやっぱり気になりますし、ある程度好走しても、少し足りないという可能性はありそうです。
【シンザン記念/タイセイカレント】
朝日杯FSの15着は不完全燃焼といった感じなのでしょう、中3週でここへ。このローテーションはサウジアラビアRC2着の好走がありますし、当然巻き返しがあって不思議ないところだと思います。
ただ、サウジアラビアRCでは最終追い切りが坂路4F51.8秒で自己ベストを更新。それを思えば、今回の最終追いは坂路4F54.4秒と物足りませんし、4F目最速ラップを踏むこともできていません。1週前追い切りのCW6F80.8秒は評価すべき負荷だと思いますが、デビュー戦で勝った舞台でどこまでといった感じがします。
◆注目の新馬戦
・1/5 【サミダレナイツ】(10人/6着) 将来有望調教該当<6頭>
1着2着は将来有望調教の該当馬。人気を考えれば、よく走ったという本馬ですが、もちろん掲示板に載れなかったことに物足りなさはあります。ただ、このレースのレベルと本馬のCWでの追い切り内容を考えると、未勝利ではきっちり結果を出してくれると思います。
◆開催おすすめの調教適性
<中京芝1600m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
1月5日から開幕した中京。マイル戦は3レースありましたが、1勝クラスと2勝クラスでは最終追い坂路◎が勝利。どうも内を通った方が有利な馬場状態に思えるだけに、一瞬の脚を使うためには坂路の瞬発力なのかも知れません。