ジュンブロッサムの追い切り内容は優秀
先週の皐月賞。◎クロワデュノールに押し切って欲しかったのですが、○ミュージアムマイルが素晴らしい末脚を披露してくれたことでウマい馬券の予想は馬連、ワイドの計2点の買い目がどちらも的中となりました。GIレースで2頭にしか印を打たないということは自分の記憶でも初めてじゃないかというくらいですが、こういった買い方をできるようになったのもキャプテン渡辺さんとお話をする機会が増えたことも大きく影響しています。決して彼のことを「神」とは思っていませんが「正論者」だとは思います。ありがとうね、キャプテン。
さて、今週はGIがお休み。東京と京都が開幕しますが、マイラーズCは少頭数、フローラSは大混戦のメンバー。ウマい馬券の買い目は両極端になりそうですが、週末までじっくり考えたいと思います。そして、青葉賞は頭数は少ないものの、将来有望調教の該当馬が半分以上の8頭も出走しているので、ちょっと難解だなと思っています。
【青葉賞/ゲルチュタール】
京成杯の1週前追い切り、CWでの3頭併せはジョッキーが跨っていたものの、最後の直線でもたつくような形になって同入。あまり良い動きには思いませんでしたが、10着という結果ですから、その見立てで間違っていなかったのでしょう。それゆえに今回も1週前追いの併せ馬はポイント。前走よりは手応え良く動くことができていますが、3頭併せ最先着だった前走よりも見映えしません。
ただ、最終追い切りは前走と同じパターンを踏襲して、CWで半マイルからの併せ馬。時計的にもほぼ同じような内容になっており、軽視する理由はあまりないのかなという最終追いではありました。

追い切りからは軽視する理由はなさそうなゲルチュタール(4月22日撮影)
【フローラS/グローリーリンク】
初出走で未勝利戦を勝った後に中1週でエルフィンSを2着。レース間隔の違い、そして吉岡辰弥厩舎ですから、土曜日追い切りがポイントになることを思えば、過去の2戦と今回の調教内容を比較することはかなり難しいといってよいと思います。
今回は中10週とレース間隔があいていることもあり、分かりやすい仕上がり。4月19日の土曜日に坂路で古馬3勝クラスを追走して先着。これはVSOP(非常に優良な追い切りパターン)に該当していますし、2F23.8秒は優秀な数字。その分、最終追い切りが軽くなったのは当然だと思いますから、今回だけの調教内容で判断するとベストに近いと思います。

グローリーリンクの調教内容はVSOPに該当(4月22日撮影)
【フローラS/ルクスジニア】
距離を1F延長した阪神芝1800mで2連勝。スタートからコーナーまでの距離が長くなったことでゆったり逃げることができて好結果が出ているような気がしますし、最後の直線に急坂があることも坂路での追い切りでめちゃくちゃ動く本馬にとっては有利だったような気がします。
今回は新馬戦以来の1週前追い切りがCW。時計自体はそれなりに目立つ内容でしたが、これと最終追い切りの坂路での追い切りで計2本が今回の調教。坂路で15-15の追い切りをたくさんこなして結果を出してきたタイプだけに、今回はパターンが違います。最終追いの時計はもちろん評価できますし、逆に評価できるのはそれくらいかなというところもあります。
【マイラーズC/ジュンブロッサム】
近2走は10着が続いていますが、これに関しては「馬場状態」が影響していると思います。関屋記念、富士Sと同じ良馬場ではありますが、速い時計が出やすい馬場状態がベストな馬だけに、ここ2走はそういった馬場ではなかったというのが個人的な見立て。春開催の京都の開幕週は1分31秒台だって期待できるでしょうから、そういった馬場がベストだと思います。
状態に関しては、調整をひと工夫しています。6Fから時計を出しても前半を抑えて、最後の直線2Fの末脚を伸ばす追い切り。先週は11.1秒から10.7秒で2F21.8秒。少頭数で開幕週には絶対的な武器となる瞬間的な加速力を磨く調整を行っています。そして最終追い切りは坂路。3勝クラスを5着に負けた時以来ですが、当時は4F目最速ラップを踏めませんでしたが、今回は12.2秒の最速ラップ。しかも馬場の悪い時間帯であのラップは優秀です。

ひと工夫された調教で優秀なラップを刻んだジュンブロッサム(4月17日撮影)
【マイラーズC/セオ】
前走六甲Sは中6週と少しレース間隔があいていたこともあって、早目に調教を開始して、週中CW、週末坂路のリズムで追い切りを積んできました。目立って速い時計はありませんでしたが、丁寧な仕上げという印象。最終追い切りは併せた相手がベラジオオペラ、アルマヴェローチェというGIホースでしたから、よく動いたという印象です。
今回も最終追い切りはCW。これに関しては特に問題なし、と言いたいところですが、昨春に3勝クラス、都大路Sを勝った時の最終追いは坂路。それ以降、勝ち星がないことを思えば、引き続きのCWを評価するのはどうかと思います。都大路Sは今回と同じ中3週でしたが、追い切り本数が今回よりも多く、その点の違いも気になります。
◆注目の1勝クラス
・4/20 3歳1勝クラス【セルズパワー】(3人/4着) 将来有望調教該当<4頭>
鮫島克駿騎手が絶妙のペースで逃げたと思いますが、瞬発力のある馬にあっさりと交わされてしまったという感じ。後続に脚を使わせる逃げ方がよいかもしれませんが、こればかりはなんとも。ただ、ここで見限るような馬でもないと思います。
◆開催おすすめの調教適性
<東京芝2400m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切りが美Wで馬なりのラスト1F最速ラップ
昨年の青葉賞は標準併用が1着。2024年2回開催の東京芝2400mでの◎1着占有率が約82%。これが重要ということになれば、坂路単一やトラック単一を軽視する方向が調教適性重視の予想ということになりそうです。