スマートフォン版へ

netkeiba

【天皇賞(春)予想】新興勢力の台頭で混戦の様相 筆頭候補ヘデントールの評価は?

  • 2025年05月02日(金) 18時00分

とはいえ侮れぬ旧勢力


 ちょっとメンバー手薄な感もある今年の天皇賞(春)だが、新興勢力の台頭はあり、馬券の選択肢は豊富だ。

 新興勢力の筆頭はヘデントールだ。ダイヤモンドS組というのは一般にGII・GI組よりは劣勢で、さらに明け4歳馬は過剰人気になりやすいという問題もある。ただダイヤモンドSは0.7秒差の圧勝。過去10年、ダイヤモンドSからきて馬券に絡んだ2頭はいずれも前走を0.3秒差以上で勝っていた。アタマで決め打ちするほどの確信はないが、馬券に組み入れる必要はある馬だろう。

 サンライズアースは阪神大賞典で初の重賞V。前走GII組は勝ってきた馬を素直に評価したほうがよい傾向にある。内寄りの枠で先行脚質というのも天皇賞(春)ではポジティヴファクター。オーバーペースにさえならなければ上位に食い込んでくると予想する。

 GIIを勝ってきたということではマイネルエンペラー、海外G2だがビザンチンドリームも同様。この2頭はあまり人気にならないようなので、片方くらいはシルシを回しておきたい。

 ジャスティンパレスは旧勢力のトップ。一昨年の覇者だ。長距離のほうがよいのだろうし、上がりで出せるタイミングに限界があるので他馬がバテるレースのほうがよい。ただ、最近は脚質が差しで固定されているし、一昨年はルメール騎手騎乗で、積極的に位置を押し上げる競馬だった。単純に差しに構える形だと、アタマまでは突き抜けられないように思う。

 ハヤテノフクノスケは穴人気しそうだが、準オープンから馬券に絡んだ例は1987年アサヒエンペラー(3着)まで遡る。同馬は日本ダービー3着馬だったことを考えると、この馬までチャンスが回るかは微妙。個人的にはヒモ穴を探すならGIIの負け組から探したい。

 ショウナンラプンタは相手なりの競馬ができるので3着候補にする手はあるが、ちょっと人気が先行しているようにも見える。武豊騎手が2戦目でどういう競馬をするか。これもジャスティンパレスと同様で、直線まで待ってしまうと届き切らない気がする。

 個人的にそそられるのはブローザホーンとワープスピード。長距離GIで好走できる馬というのはそう多くいるわけではない。ブローザホーンの前年2着、ワープスピードのメルボルンC2着はもっと評価されてもよいと思う。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング