東京芝1600mのおすすめ調教適性もご紹介
先週の天皇賞(春)。期待したハヤテノフクノスケは力不足という形で11着惨敗となりました。予想を参考にしていただいた皆様には申し訳ない気持ちですが、調教内容から予想すれば、私としては精一杯の予想だったかなと思います。
日々反省の予想業ですが、それが活きた形が先週の邁進特別。トラックオンリーの調教内容で好走する馬に対して、どのアプローチが正解なのか、常に考えてきた直線競馬でしたが、先週の予想バイブル「調教のミカタ」で記したようにトラックウッドチップ馬場でのラップの踏み方を分析したことで正解を見つけたような気がします。それが◎ニシノコニャックで単勝23.9倍の1着。今開催の馬場にもフィットしそうな調教適性ですから、今週の土日も自信をもって予想をお届けしようと思います。
【エプソムC/デビットバローズ】
去勢2戦目の大阪城Sで強い競馬。先行して押し切ることが形になっていて、1800mという距離も絶妙にフィットするのでしょう。だからこそのエプソムC挑戦なのかなと思いますが、過去の東京芝1800mはむらさき賞で15着。左回りという意味では新潟大賞典が4着でした。
今回は左回りを意識してか、5月4日の左回りCWで古馬2勝クラスを追走する併せ馬。対策を講じた調教内容という意味では評価できます。あとは左回りで自分のリズムで先行する競馬ができるかどうか、ここが好走のポイントになるような気がします。

デビットバローズは左回りを攻略できているか?(5月6日撮影)
【エプソムC/セイウンハーデス】
1週前追い切りが坂路だったチャレンジCが5着。これは長期休養明けだったので、仕方ないにせよ、京都記念は2ヶ月半ほどのレース間隔だったので、これも1週前追いが坂路だったことが良い結果ではなかったと判定することができます。その根拠は新潟大賞典2着、七夕賞1着時の1週前追いがCWだったから。
今回の1週前追い切りはCWで3頭併せですから、これだけでも高い評価ができます。ゴールではパンジャタワーに遅れてしまいますが、これは馬場中央を回った相手に対し、こちらは外ラチ沿いだったことや、相手が並びかけてくるまで仕掛けを遅らせていたことが原因。動きは本当に素晴らしかったと思いますし、最終追い切りも坂路で4F目12.0秒の最速ラップを踏むことができており、長期休養明けの中では今回が一番といってよいのではないでしょうか。

素晴らしい動きを見せていたセイウンハーデス(4月30日撮影)
【京都新聞杯/キングスコール】
スプリングS3着でポテンシャルの高さは見せたと思いますが、そこを叩いて、調教内容も強化された皐月賞は7着。なかなか判定の難しい部分はありますが、レース間隔が詰まっても使うくらい、陣営としてはどうしても日本ダービーへ出走させたいということなのでしょう。
坂路での1週前追い切りは時計も併せ馬の内容も地味。でも、最終追い切りがCWで併せ馬の負荷をかけてきて、このあたりが矢作芳人厩舎らしいところ。ただ、肝心の動きはいまひとつ目立たなかったので、やっぱり差す競馬よりもスピードを活かす競馬の方がよいような気もします。

キングスコールは矢作芳人厩舎らしい追い切りメニューを消化(4月29日撮影)
【NHKマイルC/アドマイヤズーム】
前走は東京ではなかったものの、関東圏への輸送を経験させるという意味でも出走した一戦。丹念に調教を施されてきましたが、馬体重が朝日杯FSよりも8キロ増えていたということは少し余裕を持って、なおかつ輸送で馬体減りがなかったということが確認できたレースでした。
今回は中3週で再度輸送。輸送に関しては心配ないと思いますし、このレース間隔でもしっかり負荷をかけたと印象付ける1週前追い切り。そもそも最後の直線での反応が前走時よりも鋭くなっていますし、これで9割5分は仕上がったという感じ。最終追い切りは坂路で単走。馬場の踏み荒らされた時間帯でしたが、4F52.9秒と2F24.3秒、4F目12.0秒の最速ラップは秀逸。調教内容は文句ありません。

アドマイヤズームの調教内容は文句なし(写真奥、5月1日撮影)
【NHKマイルC/ランスオブカオス】
1戦1勝で出走した朝日杯FSが3着。それがフロックではなかったことを示すようにきさらぎ賞3着、そしてチャーチルダウンズCで重賞初勝利と結果を出して、再びGIへ出走してきた形です。
あまり強い追い切り負荷をかける馬ではなく、今回もCWオンリーで目立って速い時計も出していません。それゆえにいつも評価に困ってしまう馬なのですが、1週前追い切りはCWで3頭併せを課して最先着。この馬なりのいつも通りの負荷をかけることができたといったところでしょう。輸送や東京など初めてが重なる今回ですが、いつも通りという点は強調しておきます。

いつも通りの調教内容だったランスオブカオス(4月29日撮影)
◆注目の1勝クラス
・5/3 わらび賞【タガノマカシヤ】(1人/6着) 将来有望調教該当<4頭>
新潟ダート1800mの未勝利を圧勝したことで1番人気に推されたと思いますが、当時とは全く違うスタイルの競馬。さすがにこれでは6着がやっとでしょう。この舞台で行われるレパードSには絶好の適性があると思うだけに、その時までにしっかり勝ち上がっていれば、間違いなく狙ってみたいと思います。
◆開催おすすめの調教適性
<東京芝1600m>
◎調教タイプが追い切り本数標準以上の併用系統
◎1週前追い切り以降に4F51.9秒以下の時計をマーク(馬場不問)
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
昨年のNHKマイルCは1着ジャンタルマンタルこそ○のみの該当でしたが、2着3着は◎◎のベストな調教適性にダブルで該当していました。4着5着も◎◎だったので、併用系統というだけでなく、4F51.9秒というスピード値もかなり重要になってくると思います。