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【NHKマイルC予想】大波乱の可能性も秘める3歳マイル王決定戦 前走クラスから導く各馬の評価とは

  • 2025年05月09日(金) 18時00分

人気薄馬を拾いたい


 年によっては大波乱もあるNHKマイルC。ただ、「予想しようがないヒモ穴」もよくあるので、どちらかというと3連複・3連単でフォーメーションの1、2列目をコンパクトにして、3列目を手広くすることで人気薄馬を拾いたいところだ。

 人気はやはりアドマイヤズームだろう。ニュージーランドTでは2着だったが、展開的には逆風だったし、同レースは勝ってこないほうが本番に繋がる傾向にある。「ちょうどよいプレップレース」だったように見える。

 逆に、勝ったイミグラントソングには勝ってきたのにケチを付けるようで申し訳ないのだが、中山で行われたニュージーランドTの勝ち馬は通算で[1-1-0-20]。ここまで極端な傾向だと重いシルシは打ちづらい。むしろ3着だったコートアリシアンのほうが馬券的には面白いかもしれない。

 前走GI組は前走で掲示板に載ってきた馬だとNHKマイルCでチャンスがあるのだが、今年条件を満たすのは桜花賞4着のマピュースだけ。桜花賞時が9番人気、今回もそこまで人気になる立場ではないので誰にでもおすすめできるわけではないが、個人的にはかつてのデアリングハート(05年10番人気2着)のような好走を期待している。

 前走GI組では皐月賞6着のマジックサンズと桜花賞6着のチェルビアットも「前走GI掲示板」に近い存在。勝ち馬との着差ということでは前者、5着馬との着差ということでは後者を「ぎりぎりアリ」とすることもできる。△候補にしてもよいだろう。

 前走GIII組は毎年取捨が難しい。過去10年、前走GIIIを勝ってきた馬は[1-1-1-17]でファンの期待ほど走っていない。一方で前走4着以下だった中から2ケタ人気で馬券に絡んだ馬が3頭出ている。勝ってきたランスオブカオスやヤンキーバローズだけにこだわるのではなく、もっと人気薄の馬も含めてフォーメーションの3列目に入れるという手もありそうだ。

 前走GIII組は過去10年[2-3-7-58]と好走馬に占める3着馬の割合が大きいので、3連単の場合はそこも意識してのフォーメーション3列目ということになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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