【NHKマイルC予想】混戦模様の3歳マイル王決定戦 時計実績のあるイミグラントソングに注目
完全な良馬場に回復すると判断
心配されていた馬場状態は、土曜日の降雨量、根の張った絶好の芝状態から、日曜は完全な良馬場に回復すると判断していい。当然のように人気の中心はアドマイヤズーム(父モーリス)に落ち着くが、完調手前とはいえ初コースの前走、直線に坂のある中山で負けたあと、今度も初の左回りの東京コース。
思われるより判断の難しい混戦になってきた。最近10年、1番人気馬は[1-2-1-6]にとどまる。レース展開はきわめて読みにくい。一戦ごとに力関係が変化しつつ成長している3歳馬同士なので、波乱が生じる危険はかなり高い。
1600mにただ1頭、1分32秒台の記録が2回もあるイミグラントソング(父マクフィ)から入りたい。通算[2-1-1-1]にとどまるが、先着された馬は今回1頭もいない。また、出負けしない限り、アドマイヤズームを射程に入れて追走できそうなこと。騎乗するC.ルメール騎手はこのGIで過去10年[2-2-0-3]が強みだ。なにより、完調手前だったとはいえアドマイヤズームを差し切った自信は大きい。
晴雨兼用の産駒が多いマクフィ産駒のイミグラントソングは時計を要する芝状態でも死角はなかったが、良馬場となれば、1分32秒台2回の記録が生きてくる。東京の芝は「1、3」着。ともに上がり最速の33秒6、33秒5だった。目下、4戦連続して上がり3ハロン最速でもある。
もちろんアドマイヤズームが一番の強敵だが、急上昇のランスオブカオス(父シルバーステート。持ち時計1分32秒2はNo.1)、デキの良さが光り、距離はこなせると思えるパンジャタワー(父タワーオブロンドン)、武豊騎手を配して距離変更のマジックサンズ(父キズナ)、内枠のモンドデラモーレ(父ワールドエース)以下の伏兵陣にも、ぜひ手は広げておきたい。
過去10年間、各年の3着以内に好走した馬のうち、もっとも人気薄だった伏兵は、順に「4、12、13、9、14、9、7、18、9、10」番人気の馬だった。3連系の馬券にほぼ順当という組み合わせはめったにないのが、NHKマイルCの最大の特徴だ。