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【オークス予想】関東馬にとって、「ホーム」のメリット

  • 2025年05月20日(火) 12時00分

線引きは桜花賞5着以内か


 桜花賞→オークスというと1600m→2400mという距離に目がいきがちだが、関西→関東というのも見逃せない要素だ。

 関東馬にとっては輸送あり→なし、関西馬にとってはその逆になる。もちろん桜花賞時の「栗東留学」などもあるが、そこは無視して「前走桜花賞組」に限定した関東馬・関西馬の成績を見てみよう。

 まず「前走桜花賞のオークス出走馬」全体について関東馬・関西馬の成績を見ると、過去10年では関東馬[4-3-0-24]、関西馬[3-2-7-39]。勝率では関東馬12.9%・関西馬5.9%だが、複勝率では関東馬22.6%・関西馬23.5%でどちらが良いとも言えない。

 ただ、桜花賞で5着以内だった馬に限定すると関東馬が[3-2-0-6]で勝率27.3%・複勝率45.5%。関西馬は[3-2-4-19]で勝率10.7%・複勝率32.1%だから、関東馬優勢となる。

 もっと期間を広げて、阪神外回りコースで桜花賞が行われるようになった2007年以降で見るとどうか。その場合でも対象全馬だと勝率は関東馬、複勝率は関西馬となるが、桜花賞5着以内馬限定だと勝率・複勝率とも関東馬優勢となる。

 もっと大胆に期間を「平成以降」にしても、僅かながら関東馬が勝率・複勝率とも上回る。

 西高東低と言われていた時期を含めてもこれだから、やはり関東馬について関東で競馬ができることのメリットは大きいのだろう。今年、桜花賞掲示板以内の関東馬といえばエンブロイダリーだけ。実はこの原稿を書くまで関西馬を本命にしようと思っていたのだが、ちょっと悩みはじめている。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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