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【オークス予想】中心はやはり桜花賞組か 樫の女王を目指す各馬の評価とは

  • 2025年05月23日(金) 18時00分

距離・馬場適性に注目


 東京は土曜の夜に雨予報が出ているが、明け方までに止むようだし、いまの東京はとにかく排水が良い。最終的には良馬場で競馬ができるのではと思う。

 今年は桜花賞上位馬が揃ったので、その馬たちを中心視せざるをえないだろう。

 エンブロイダリーは関東馬だけに、今回はホームでの競馬になることが強み。父アドマイヤマーズは競走馬としてはマイルで活躍したが、種牡馬としては距離がもつタイプを出しそうで、2400mへの延長は問題ない。脚質に自在性があるのもよい。

 アルマヴェローチェは1番枠という極端な枠を引いたので、それを味方にできるかどうか。1コーナーがごちゃつくようなことがなければ有利に働くだろう。また、雨の時間が伸び馬場への影響が残ると、東京は内から乾いていくのでこの枠がプラスになりうる。

 リンクスティップは後方からの競馬だったにもかかわらず桜花賞ではよく3着をキープした。勝ち切れない面はあるが、デビュー戦に2000mを使ったような馬なので距離延長はプラスになりそう。キタサンブラック産駒は道悪もうまいので雨の影響は残ってくれたほうがよい。

 他の桜花賞組はそれぞれ扱いに悩むところ。エリカエクスプレスはスタミナの問題としては2400mはむしろ歓迎だと思うのだが、やはり折り合いが課題。まして今回は大外枠を引いてしまった。下げて壁を作ろうというのではなく、初手は位置を取ろうとしつつ、なにかに逃げてもらってその後ろに入るのが理想。昨今は折り合いつかない→距離短縮という思想が支配的ななか、オークスに挑戦してきた意気込みは買いたいし、結果も出てほしいところだ。

 ブラウンラチェットは桜花賞時大外枠だったのでまだ見限りたくはないのだが、大敗が2回続いたとなると厳しいところか。多頭数の競馬が向かない可能性もある。ビップデイジーは距離延長がプラスになる可能性もあり、人気がないなら△はつけてみたい。

 別路線組は、やはり忘れな草賞とフローラS、しかも勝ってきた馬に注目するのがセオリー。ただ今年のフローラSは展開が作用して波乱になった印象だし、メンバーレベル的にも評価は難しい。1頭取るならもちろんカムニャックだが、それでも△というところか。

 忘れな草賞勝ちのサヴォンリンナは勝ち上がりに3戦を要したが距離を延長してから連勝だし、2400mでさらに良くなる可能性はある。速い上がりを使えないので東京が合うかは微妙だが、馬場の回復が遅れれば馬券圏内のチャンスが増すだろう。

 個人的に悩んで最終的に無印にしてしまったのがレーゼドラマ。前残りの展開なら面白いところがあると思うが、東京芝2400mのゆりかもめ賞で6着だったところからやはり推せなかった。フラワーC組はパラディレーヌもある程度売れそうだが、フラワーC→オークスという臨戦パターン自体過去の好走例が少ない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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