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【オークス予想】桜花賞組が断然有利 リンクスティップの巻き返しに期待

  • 2025年05月24日(土) 18時00分

別路線組の伏兵も侮れない


 桜花賞とオークスの距離を超えた強い結びつきは知られる。グレード制導入の1984年以降41年間の桜花賞上位馬と【オークスの成績】は次のようになる。

▽桜花賞1着馬【11-8-5-12】不出走5頭
▽桜花賞2着馬【5-4-4-20】不出走8頭
▽桜花賞3着馬【3-3-4-23】不出走8頭

 同着が1回あるのでオークス1着馬は42頭になるが、桜花賞3着以内馬の成績は合計【19-15-13-55】に達する。桜花賞3着以内馬のオークス勝利19勝に加え、4着以下から逆転勝ちが11頭いるので、合わせて41年間に桜花賞出走馬が「30勝」もしている。

 桜花賞不出走のオークス馬も12頭(同着1頭)いるので、桜花賞出走が必須条件ではないが、強敵と対戦した桜花賞組は断然有利だ。

 現在、クラシックに挑戦のスケジュールは激変し、出走数を絞るので、最近10年のオークス3着以内馬30頭中の「19頭」を桜花賞から直行馬が占めることになった。この10年間に4頭も二冠馬が誕生したことも重なり、桜花賞3着以内の好走馬だけで、最近10回のオークスを6勝(13着馬が1勝)。桜花賞との結び付きは以前より強くなっている。

 桜花賞馬エンブロイダリーは距離不安がささやかれて人気落ちだが、消すほどの死角はない。桜花賞2着アルマヴェローチェ、3着リンクスティップもきわめて有力。なかでは初の1600m挑戦でスタート直後に不利があり、最後方追走から強引にまくって出て1-2着馬と互角の上がり34秒0で3着したリンクスティップに期待したい。

 体型から距離延長に心配は少ない。M.デムーロ騎手はオークス【2-0-2-6】。また、2月のきさらぎ賞ではクラシック候補の牡馬2頭に見劣らない内容をみせている。スマートな体つきだが、父キタサンブラックも、母の父キトゥンズジョイも、芝の渋った馬場は苦にしなかった記録がある。

 最大の伏兵はフラワーC2着のパラディレーヌ(父キズナ)。リンクスティップと同じように前回はロスの多いレースで2着だが、迫力十分だった。母の父はケンタッキーダービー2着馬。牝系はその産駒がオークス4勝の記録を残す種牡馬パーソロンと同じだ。同じキズナ産駒のレーゼドラマもフラワーC圧勝は決してたまたまではない。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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