【日本ダービー予想】シーザリオ一族の上位独占か、父仔三代制覇か 特殊な出走馬が集結した歴史的一戦
マスカレードボールが皐月賞からの巻き返しなるか
今年の日本ダービーには、これまで存在しなかった特殊な出走馬が集結した。知られるように「名牝シーザリオ」の送った3兄弟種牡馬の産駒が4頭も出走する。
▽エピファネイア(2010) 産駒ジョバンニ(2勝)
▽リオンディーズ(2013) 産駒ミュージアムマイル(3勝)
▽サートゥルナーリア(2016)産駒ショウヘイ(2勝)、ファンダム(3勝)
3兄弟の産駒がそろって日本ダービーに駒を進めるなど史上初めてのこと。それもみんな有力馬だからすごい。それぞれ異なる父系なのに、オークス馬シーザリオ、その父の日本ダービー馬スペシャルウィークの強力な影響力が受け継がれているからに違いない。
この4頭の中から勝ち馬が誕生しても少しも驚けない。牝馬シーザリオ一族の種牡馬の産駒が上位に並んだら、それは世界でもありえない快挙だ。
さらに、今年は初の「父仔3代連続日本ダービー制覇」に挑む馬も、総計8頭に達した。
☆ディープインパクト(2002)→キズナ(2010)→
《エリキング、サトノシャイニング、リラエンブレム》
☆キングカメハメハ(2001)→ドゥラメンテ(2012)→
《エムズ、ファイアンクランツ、ホウオウアートマン、マスカレードボール》
☆キングカメハメハ(2001)→レイデオロ(2014)→
《カラマティアノス》
近年、各国でも同じように主要父系ラインは限られるため、父仔ダービー制覇など決して珍しいことではないが、父仔3代連続日本ダービー馬誕生が出現したら、日本では史上初の快挙。その可能性が十分にある歴史的な日本ダービーとなった。
マスカレードボールに期待したい。器用な脚を使うタイプでななく、馬場の回復が遅れると心配だが、左回りの芝3戦3勝。皐月賞のゴール前の迫力あふれるフットワークは明らかに東京向きだ。皐月賞では最初から何回も何度もはさまれ、不本意な位置取りになったが、東京のアイビーS、共同通信杯が示すように置かれる差し馬ではない。
父ドゥラメンテは14番枠から「中位差し」を決めている。外枠はもまれる心配がないから、さして不利ではない。父ドゥラメンテ、17番枠から好位抜け出しを決めた2018年のワグネリアンをイメージしたい。
最近10年に限ると、3等分した内枠(1-6)番が4勝。中枠(7-12)番が3勝。外枠(13-18)番が3勝。勝ち馬に限れば、枠順はほとんど関係ない。
相手はもちろん皐月賞上位馬だが、11着でも実は伸びかかっていたエリキング。ルメール騎手なら先行しそうなショウヘイ。快調教のレディネスが穴馬。