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【府中牝馬S・しらさぎS予想】開催時期変更の影響は? 重賞に出走する有力馬たちの調教内容をジャッジ

  • 2025年06月18日(水) 18時00分

阪神では新設重賞しらさぎSが開催


 先週は「ウマい予想LIVE」に出演させていただきました。宝塚記念の予想は全く冴えませんでしたが、番組内で買い目を出した7レースのうち、3レース的中で、1万円を2万円以上にする企画は成功。とうけいばさんのスムーズな進行のおかげもあったと思いますが、少しは視聴者の皆様のお役に立てたのかなと思うとホッとしました。また機会があれば、ぜひ出演させてください!

 今週は府中牝馬SとしらさぎS。府中牝馬Sは昨年まで秋開催に行われていましたが、ハンデ戦にもなりましたし、全く新しいレースになったと思ってよいでしょう。ただ、この時期に行われていたエプソムC的な調教適性が求められるのではないかと思っているので、そのあたりはウマい馬券でしっかりと書こうと思います。

【府中牝馬S/セキトバイースト】

 近4走すべて芝1800mを使っていますが、競馬場はすべて違います。中山牝馬S、福島牝馬Sでの惨敗を考えると、決して前走のレースぶりだけで信頼度が増すわけではありませんが、稍重の馬場状態で完勝したところは今の東京の芝にフィットするイメージは沸いてきます。

 中3週でも順調に追い切りを消化していて、最終追い切りはいつも通りのCW。ただ、いつもと違うのは、半マイルからではなく、正面から入場して、6F時計を出してきたところでしょう。ラスト2Fは11.2秒、11.2秒。3F35.4秒も速い時計ですし、体調が良いからこそ、これだけの負荷をかけたと判断したいところです。

調教Gメン研究所

今回はいつもとは違う形で6F時計を出してきたセキトバイースト(6月17日撮影)


【府中牝馬S/ラヴェル】

 エリザベス女王杯2着、チャレンジC1着時はCWオンリーの追い切りパターンでしたが、前走ヴィクトリアマイルから坂路での追い切り併用が少し増えていて、今回に関しては4本の追い切り中、3本が坂路。ただ、1週前追い切りをCWでしっかりというのは、エリザベス女王杯2着時と同じです。

 最終追い切りが坂路というのは、京都記念5着時以来。残念ながら、原稿を書いている時点では動きを確認できていなくて、時計から判断するしかないのですが、4F目最速ラップではないものの、2F24.5秒の速さ。ここ最近が惨敗なので、最終追いを変化させたことであらためて期待してみたいところです。

調教Gメン研究所

今回は最終追い切りを坂路で行ったラヴェル(6月12日撮影)


【しらさぎS/シヴァース】

 前走の夢洲Sは中5週でしたが、しっかりと追い切り本数を積んでの3勝クラス突破。決して、目立つ追い切りの動きを見せるタイプではありませんが、追い切りではコンスタントに負荷をかけて、という好走パターンだと思います。

 今回は中10週ということもあってか、1週前追い切りCW。M.デムーロ騎手が跨って単走だったこともあり、6F87.8秒と時計はかなり遅くなりました。だからというわけでもないのかも知れませんが、最終追い切りは坂路で4F52.3秒の自己ベストをマーク。勝った時よりも4F時計が速くなったことをどのように評価するかは、この季節だけに難しいところはありますが、レース間隔があいているので、プラスに考えるべきだとは思います。

【しらさぎS/レーベンスティール】

 デビュー以来、ずっと1800m以上の距離を使い続けてきましたが、ここ2走の惨敗をきっかけにしたのか、今回初めてマイルへ出走。美浦所属馬ですが、栗東に滞在という選択も含めて、注目の一戦となりそうです。

 休み明けということもあって、美浦でもしっかりと乗り込んでからの栗東移動。栗東でもしっかりと追い切りの負荷をかけていて、1週前追い切りはCWで3頭併せ、6F81.0秒をマークしました。追い切りの動きを見ているかぎりは、速いペースでも追走することに苦労するタイプではなさそうなので、前半でしっかり流れに乗っていけば、むしろマイルがフィットする可能性はあります。

調教Gメン研究所

栗東でもしっかりと追い切りの負荷をかけていたレーベンスティール(6月11日撮影)


【しらさぎS/キープカルム】

 4歳になってからの3戦はすべて中山。追い切りではそれなりに動いていましたが、なかなか勝ち切れないレースが続いていました。今回は休み明け。中10週というレース間隔は微妙ですが、約4ヶ月ぶりだった五頭連峰特別が追い切り本数の少ない状態で2着。今回も追い切り本数は少ないので、中心視というところまではどうかなと思っていました。

 しかし。坂井瑠星騎手が跨った、坂路での最終追い切り。中竹和也厩舎らしく、馬場が踏み荒らされた時間帯にもかかわらず、4F51.8秒、2F24.1秒、1F11.9秒。素晴らしいラップの踏み方でした。先週に比べると時計の出やすい馬場状態ではありましたが、それでも軽視はできない最終追いという感じがします。

◆注目の新馬戦

・6/15 2歳新馬【サレジオ】(1人/1着) 将来有望調教該当<6頭>

 1着2着3着は将来有望調教馬というレース。レベルの高い新馬戦だったので、2着ローベルクランツ、3着スマートプリエールもすぐに勝ち上がると思います。そして、勝った本馬はやはり重賞での走りを確認したいスケール感。次走も楽しみです。

◆開催おすすめの調教適性

<東京芝1800m>
◎追い切り本数標準以上併用系統かつ最終追いトラックW馬場でラスト1F最速ラップ
○1週前追い切りと最終追い切りの併せ馬を追走して同入か先着

 昨年の3回東京開催を参考にして設定した調教適性ですが、今年は2回開催の雨の影響で馬場状態が不安定。先週は雨の影響が少なかったはずですが、それでもパワーの必要な馬場という印象でした。ゆえに府中牝馬Sも牝馬限定重賞ではありますが、例年のエプソムCを参考にした調教適性で予想すべきかも知れません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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