
▲シャマルとのここまでの歩みを川須騎手に伺いました(撮影:稲葉訓也)
25日、浦和競馬場で行われるJpnIさきたま杯。この上半期のダート短距離王決定戦に大将格として挑むのが、シャマルと川須栄彦騎手のコンビです。
前走かしわ記念で連覇を果たし、今年勢いに乗るシャマルと川須騎手。前走後は、横山典弘騎手をはじめ多くの大先輩からも祝福の言葉をかけられたといいます。なかでも、岩田康誠騎手は「人馬一体の騎乗、俺が目指しているところ」と絶賛。
レモンポップ引退後、絶対的王者不在のダート短距離界で覇権奪取を狙う人馬に、さきたま杯でかかる期待は計り知れません。そんな川須騎手に話を伺うと、「毎日跨り、調教に携わってきた」という相棒との“二人三脚”で歩んできた物語がそこにはありました──。
(取材・文=不破由妃子)
“道悪巧者なだけじゃない”良馬場での連勝
──昨年同様、黒船賞、かしわ記念を連勝。勢いに乗るなかでのさきたま杯となりますが、シャマルの状態はいかがですか?
川須 1カ月前に短期放牧から帰ってきたんですけど、すごくいい感じで牧場から戻していただいて。5月30日から毎日のようにコンタクトを取っていますが、本当に順調ですよ。ここにきて気温が上がったので、よりコンディションに気を付けながら調整していますが、シャマル自身、すごく機嫌がよさそうです。
──心身ともに安定していますね。ここ2戦の走りからしても、7歳にして充実期を迎えているような。
川須 まさにその通りですね。黒船賞、かしわ記念の内容からしても、本当に充実していることを感じます。今年は黒船賞がすごく強かったですものね。59キロを背負って、楽に逃げ切ってくれましたから。

▲59kgを背負っての快勝となった黒船賞(撮影:稲葉訓也)
──かなりのハイペースで飛ばしつつ、最後は4馬身差。あの競馬をされたら、後ろはお手上げです。
川須 ラップ的にはすごく速いペースでしたけど、