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【七夕賞・阿蘇S予想】難解な夏の名物重賞 有力馬の調教内容をチェック!

  • 2025年07月09日(水) 18時00分

セブンマジシャンは穴人気でも軽視できない?


 最近、ウマい馬券の券種をレースによってアレンジすることが多くなってきました。通常は◎を中心に「単勝」「複勝」「馬連」「3連複」としています。ただ、頭数が少ないレース、1番人気が予想される◎となれば、馬券的妙味が少ないという場合があります。よって、馬単や3連単を積極的に取り入るようにしましたが、九州スポーツ杯。ベトルスは負けないだろうという予想で、3連複ではなく3連単の1着固定。2着も○と△の2頭に絞り、3着にしんがり人気が入ってくれたことで、3連単は231.6倍の配当。これは作戦成功でした。

 もちろん、これから先は3連複にしておけばよかったということもあるのでしょうが、できるだけ3連複と同じような投資金額で3連単を的中させていけるように工夫してみたいと思いますので、少頭数のレースでも馬券の参考にしていただけると有難いです。ちなみに今週の七夕賞はそう簡単なレースではないだろうと思っていますが、先週のドゥラドーレスの美Wでの3頭併せを見ると、これを1着固定でもよいのかな、なんて思っていますが、最終結論は週末に出したいと思います。

【七夕賞/セブンマジシャン】

 先週小倉の自己条件ではなく、こちらへ出走した理由ははっきりと分かりませんが、先週の福島の芝を見ていると、ハンデが軽くなって、差せるなら格上の重賞挑戦もあり。中2週が中3週になったことは全く問題ないと思います。

 調教内容に関しては、中3週で4本ですから、この厩舎としてはスタンダードな内容。時計的にも遅くはなく、むしろ4F目のラップに関しては、しっかりと切れ味を発揮できたなというところ。ハンデも含め、穴人気になるとは思いますが、それでも軽視はできない調教内容です。

【七夕賞/リフレーミング】

 前走中山記念は鮫島一歩厩舎での出走でしたから、解散転厩して最初のレース。昨年の小倉記念を勝っているので、夏場は全く問題ないですし、七夕賞は昨年5着。福島にも実績があるといってよいかもしれません。

 ただ、今回の休み明けの調教内容。昨年の七夕賞の1週前追い切りが坂路4F50.5秒をマークしていたのに対して、今回は4F52.1秒。レース間隔があいていることを考えると物足りないですし、最終追い切りの坂路も4F56.8秒。これは過去の好走時の最終追いと比較してもかなり遅いので、評価しにくい調教内容です。

調教Gメン研究所

物足りない印象の強いリフレーミング(6月17日撮影)


【七夕賞/マテンロウオリオン】

 今年の5戦はすべて重賞。距離は1600mから2000mの範囲で使っていて、最も着順が崩れたのは新潟大賞典。ということで、今回の2000mにも疑問が沸くところはあるかもしれませんが、後方待機のレースなら全く問題ないというのが個人的な見解。

 中2週というローテーションもあって、今回は1週前追い切り、最終追い切りはともに坂路。1週前追いの2F時計は23.9秒できれいな4F目最速ラップ。最終追いは前半がちぐはぐラップになってしまいましたが、2F24.1秒で4F目11.9秒。終いの脚力は見せており、今の外差しが届く馬場状態なら魅力たっぷりだと思います。

【阿蘇S/グーデンドラーク】

 2歳7月に小倉芝2000mを新馬勝ちしたことで、3戦目までは芝を使い、4戦目からダートに転じましたが、なかなかオープン入りまで時間を要しました。ただ、オープンでも最初からやれそうなポテンシャルはあります。

 ただ、気になるのは小倉ダート1700mという小回り。坂路の追い切りも目立って速い時計を出すようなタイプではなく、終い重点で最後まで力強い走りができるタイプ。スタート直後に器用な立ち回りを求められる展開になった時にどうか。調教内容に関しては、レース間隔はあいているものの、1週前追い切りはCWで行っていたり、充実しています。

【阿蘇S/モズミギカタアガリ】

 前走天保山Sは素晴らしいレース内容で3着確保。あれ以上は求めるのが酷かなというのが、個人的なレース分析です。ただ、これは距離的なものというよりも、ワンターンで瞬発力も求められたような展開だから、あれ以上は厳しいのかもしれません。以前はこの距離で捲り上げるような戦法で結果を出しているので、それをやってくれば、勝ち切れない部分は払拭されるかもれません。

 調教内容としては、中2週ということもあって、前走以上というよりは現状キープ。追い切り本数が減っているわけでもなく、前走よりも追い切り時計が遅くなったとはいえ、これで力を発揮できるだろうという範囲。あとはどんなレースをするかでしょう。

◆注目の新馬戦

・7/5 2歳新馬【アランカール】(1人/1着) 将来有望調教該当<1頭>

 牝馬限定戦ということもありますが、パドックでの周回を映像で見ていると、1頭抜けて見映えする馬がいたという感じ。牝馬同士なら抜けていますが、やっぱり腹回りの線の細さは今後レベルの高いところで戦っていく上ではウィークポイントになりそう。そういった意味ではこの勝利でたっぷりと休養して、もっと成長した姿を見せて欲しいものです。

◆開催おすすめの調教適性

<福島芝2000m>
◎最終追い切りがトラックWラスト3Fから2Fで1秒以上加速かつラスト1F11.9秒以下
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 脚質的に先行有利ならトラックWの調教適性が重要になりますが、昨年の七夕賞のように差せる展開になると、坂路の調教適性がメンバー上位の末脚を使って着順を上げてきます。どちらに有利な馬場か、という判断を先週の結果からすれば、やはり坂路かなという気はします。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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