【セントウルS予想】“若い馬有利”の一戦にベテラン勢が勢揃い 連覇狙うトウシンマカオに期待
半世紀以上続く不屈の父系
阪神のGIIセントウルS(1200m)は、もう18年も連続して5歳以下の若い馬が勝っている。高松宮記念、スプリンターズSが示すように、スペシャリストの距離に年齢は必ずしも重要ではないのだから不思議だが、今年は有力馬に6歳以上馬が揃った(半数の8頭)。ベテラン勢の逆襲に期待したい。
連覇を狙う6歳トウシンマカオ(父ビッグアーサー)は、2歳時から5年連続勝ち星を記録し、3歳以降は4年連続して重賞レース制覇。2歳時より40キロも体重が増えていた前走の1分18秒3は、芝1400mのJRAレコード。一段と強くなった印象を与え、迫力満点だった。先頭に立った1200m通過は1分07秒2。
知られるように輸入種牡馬テスコボーイ(1963)→サクラユタカオー(1982)→サクラバクシンオー(1989)→ビッグアーサー(2011)→と連続する父系は、1970年前後から、もう半世紀以上も勝ち馬を送り続ける日本の最長の、不屈のサイアーライン。少しもスピード能力を失わない。
このあとトウシンマカオが大目標とするスプリンターズSを勝つと、「グラスワンダー系」に続き、4代連続するGI馬の種牡馬入りが確実になる。父ビッグアーサーは2016年このGIIの勝ち馬でもある。トウシンマカオはもまれる心配の少ない外枠大歓迎。全8勝のうち5勝が外枠の2桁馬番の際だった。
6歳牝馬テイエムスパーダは相手に加えたい。父レッドスパーダは8歳春に京王杯スプリングCを勝ち、母の父アドマイヤコジーンは、完全復活を果たした6歳春に安田記念を制している。
中山の「紫苑S」は2023年からGIIに昇格してランクアップ。春のオークス2400mに出走した期待の成長株が好走する。過去9回、馬券に絡んだ27頭のうち、17頭がオークス組だった(1頭は関東オークス、1頭は除外だが)。今年のオークス出走馬は人気のリンクスティップ(父キタサンブラック)など4頭に限られる。