2つのサマーシリーズは、それぞれのレースの傾向をより鮮明にさせています。
元々、レース検討のベースにあるローテーション、関連するレースそれぞれの比較、改めてしっかり見据える機会となりました。まだシリーズは途中ですが、終盤を迎えて、ますます、その点は重要なポイントになっていきます。
2000シリーズのチャンピオンの行方を左右する札幌記念こそ、その最大の関心事になり、そこから見出される結論がどうなるかは、今後に与える影響を大きくしていくでしょう。シリーズに組み込まれている各レースは、それぞれ開催場が異なり、それを乗り越えて2勝する馬が出てくることがあれば、その勝者は、秋への飛躍まで考えてみたくなります。ここから出てくる結論は、これまであまり連動して考えることのなかったそれぞれの2000m戦を、しっかりした位置づけの中で見る習慣をつくることになるでしょう。
今後、サマーシリーズ、特に2000シリーズの意味がどうなっていくかは、そのチャンピオンの秋競馬以降の活躍次第というところにもあります。
一方のスプリントシリーズは、短距離戦の持つ特徴をよく表しています。
北九州記念でコスモフォーチュンが逃げ切り、これで3戦全てを伏兵が勝つという結果になりました。しかも、3頭の勝ち馬はいずれも格上馬を相手にした健闘で、ハンデを生かした勝利でもありました。
さらには、牝馬の活躍も目につくところで、逆に、実績のある牡馬の苦戦がどのレースでも見られました。どうもここまでを検証すると、残る2戦も勝ち馬が異なり、最終的にチャンピオンになる決め手は、数多くのレースに参戦することに落ち着くのではないかと思われます。夏の牝馬の強さが印象深いスプリント戦、これは、秋のGIタイトル戦とは距離があります。