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【秋華賞】実り多き淀の秋に3歳牝馬が集結 二冠達成を狙うカムニャックに期待

  • 2025年10月18日(土) 12時00分

穴にはトライアル組から可能性を探る


 “実り多き秋”に関連した言葉と言えば、“天高く馬肥える秋”が思い浮かぶ。とにかく、気候が良ければ快適な気分にさせてくれる言葉でもある。この馬肥える秋は、今週の秋華賞にあてはめてもしっくりくる。

 この10年の勝ち馬の馬体重をみると、6頭が前走より増えていて、変わらずが2頭、減少が2頭となっていたのだ。この他、馬体だけでなく、メンタル面の成長もあるので、そこにも目を向けなくてはならない。キャリアの浅い春シーズンを戦い、いよいよ本格化のときを迎えて、これからが真価を発揮するとき。実り多き秋にふさわしい戦いが始まる。

 3歳牝馬三冠最終戦で、2年前にはリバティアイランドが三冠を成し遂げ、昨年はチェルヴィニアがオークスとの二冠制覇を果たしているが、これを受けて今年はカムニャックに注目が集まる。この2年の勝ち馬はどちらもオークスを勝って以来の一戦が子の秋華賞で、2018年に三冠牝馬アーモンドアイが桜花賞、オークス馬に続いて3連勝を達成して以来、オークス馬の秋華賞直行はトレンドになっている。

 2019年のオークス馬ラヴズオンリーユー以外は全てのオークス馬が秋華賞に出ていて、いずれもが秋の初戦がここだった。そして、この7年で6頭のオークス馬が出ていて、4頭が勝ってきたことになってる。

 それと過去10年を見てもオークス馬はキャリア6戦以下であれば5戦全勝で、秋はローズSを走った側としては2015年のミッキークインの二冠達成があるように、今年のカムニャックには、二冠への死角はないと言っていいだろう。

 トータルでこの10年をまとめると、オークス組が6勝2着1回、トライアル紫苑S組が3勝2着4回、ローズS組が1勝2着3回とこの3レースが圧倒的と言っていい。

 カムニャックは、フローラS、オークス、ローズSと3連勝中だが、もう一頭の桜花賞馬エンブロイダリーは、力んでしまったオークスの9着が気になる。桜花賞馬がオークス、秋華賞と臨んだ例は6頭いて、それらのオークスでの戦績は、4勝3着2回だった。メンタル面の成長がどこまであるか次第と言っておきたい。となるとトライアル組から可能性を探ることになる。

 紫苑Sを逃げ切ったケリフレッドアスクは最後まで踏ん張った粘り強さが、京都の内回りに合いそうだし、馬体はプラス12キロ、春からの成長がうかがえた。2着のジョスランはGI・3勝のエフフォーリアの全妹、底力のある血統で、3着のダノンフェアレディは走るごとに体重を増やし、前走はデビュー時より44キロも大きくなっていた。ケガで出世が遅れていて、これからの馬だ。

 ローズSからも2頭を加えておく。2着テレサは、それまでの3勝が逃げ切り。控えるレースで好走できたのは大きく、3着セナスタイルは3戦2勝、母がオークス馬でまだまだ実がある。

「天高く 馬肥ゆる秋 みな元気」

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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