昨年は59.9-57.4の後傾ラップでドウデュースが爆発。2着にタスティエーラが入ってダービー馬のワンツーとなった。同じように60.5-57.4の後傾ラップとなった21年はエフフォーリアが勝ち、60.5-57.3の20年はフィエールマンが2着。1000m通過が60秒を超えるようだと長距離質の馬が好走しやすいといえるか。いっぽう57.4-60.1とペースが流れた22年は、1800のドバイターフで好走歴があったパンサラッサとダノンベルーガが2着3着に。
血統面ではダンジグの血を引く馬が不振で、これまで70回出走し[2-7-5-56]。勝ったのはモーリスとアグネスデジタルだけで、これぐらいの名馬でないと勝てないという見方も。そもそもダンジグの血を引く馬は、主要4場の芝GIでみると東京の成績が最も悪い(勝率連対率とも最低)。とはいえ1人気は[1-2-0-0]、2人気は[0-2-1-0]と全て馬券に絡んでおり、上位人気に推されるような馬なら軽視は禁物か。登録馬でダンジグの血を引くのはアーバンシック、コスモキュランダ、シランケド、ソールオリエンス。逆に強いのはトニービンで、この血を引く馬が4連覇中。
過去10年、8枠に入った馬は[0-0-2-20]。馬番15〜18番も[0-0-1-14]と連対ゼロだが、12番と14番は2着がある。(解説:望田潤)
アーバンシック ヴァルコスの甥でステレンボッシュやドゥラドーレスのイトコ。レガレイラとは父と母父と母母が同じで同血の間柄。父スワーヴリチャードはジャパンCや大阪杯に勝った。見た目は母父ハービンジャーが強く、ディープインパクト牝系らしいしなやか体質で大箱向きの中距離馬。ダノンザキッドを距離適性長くしたようなイメージだ。近走を見ても内回りは差しにくそうで、東京なら豪快なストライドで末脚爆発か。スピードレンジ的には2000より2400のイメージ。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎
エコロヴァルツ ウォータースペースの全弟で、ヴェントヴォーチェのイトコで、母プティプランセスはJRA3勝(芝1800〜2000)。牝祖マサケはハニームーンH(米G3・芝9F)勝ち。父ブラックタイドはディープインパクトの全兄でキタサンブラックやカムニャックの父。母系に気難しいオリオールの血が入るので極端なケイバしかできなかったが、最近は馬群の中でも落ち着いて走れる。母母父がエーピーインディでナスキロ柔いフォームは大箱向き。天皇賞(秋)は初出走だが条件としては悪くない。
距離○ スピード○ 底力○ コース◎
クイーンズウォーク グレナディアガーズの半妹。母ウェイヴェルアベニューは