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「馬券は完敗や…自分で競馬に乗って稼ぎます(笑)」菊花賞での久々の馬券は的中ならずも“本業”は先週7勝と絶好調!

  • 2025年10月28日(火) 18時01分
太論

▲馬券は外れも“本業”が好調の小牧太騎手!(撮影:稲葉訓也)


先週の日曜日は、京都6Rと菊花賞で久々に馬券を買ったという小牧騎手。京都6Rのお目当ては、8月の園田で2連勝し、中央に再転入したモズフラッシュでしたが、好位追走から伸び切れずに8着に終わり、小牧騎手の馬券も撃沈したのでした…。

「菊花賞も完敗や。自分で競馬に乗って稼ぎます」との言葉通り、先週も7勝を挙げるなど“本業”は絶好調。今年最後のナイター競馬となった金曜日の最終レースも勝利で締めくくり、ウイニングランで観客を沸かせましたが…。「実は…」と切り出した小牧騎手。あのウイニングランには、まさかの真相が!?

(取材・構成=不破由妃子)

応援馬券を買ったモズフラッシュ「通用せんかったなぁ」


──GIシーズンに入って、小牧さんの予想コラム(大スポ)も再開されましたね。菊花賞の本命はゲルチュタール。最後は際どい3着争いに加わってきましたが。

小牧 菊花賞はいろいろ考えて印を決めたんやけど、当たらんもんやねぇ。あんなに人気通りに決まるとは思わんかった。勝ったルメール(エネルジコ)は、道中でポジションを上げた(武)豊くん(13着マイユニバース)の後ろをついて行ったから、乗りやすかったやろうね。エリキングは距離が長いんちゃうかと思ったんやけどなぁ。

──エリキングはなんと無印で…。

小牧 はい(苦笑)。距離もそうやし、前回、上手いこと乗られ過ぎた印象があってね。菊花賞は、切れ味というよりも持久力の競馬やから、ちょっとしんどいかなぁという判断やったんやけど、上手にじっくり乗られたことで2着にきたね。完敗ですわ(笑)。あの日はね、京都6Rの馬券も買っててん。モズフラッシュが出ていたから。

──園田で2連勝後、中央に再転入。日曜日はその初戦で、3番人気に推されましたが…。

小牧 通用せんかったね(8着)。不思議なもんやなぁ。やっぱり中央の馬は力があるんやね。畑端厩舎に戻ったんやけど、服部厩舎でニホンピロランドをやっていた厩務員さんが担当しているみたいでね。

──ニホンピロランドといえば、小牧さんがずっと乗っていた馬ですね。懐かしい。

小牧 ホンマやね。それもあって気にしていたし、菊花賞と合わせて久しぶりに馬券も買って。当たったら大きいなぁと思ってたんやけど、どっちも残念でした。まぁ自分で競馬に乗って稼ぎますわ(笑)。

──先週も3日間で7勝。十分稼いでいらっしゃいます(笑)。

小牧 いやいや…。強い馬に乗せてもらっているおかげです。

──先週が終わった時点で173勝。このペースで勝っていけば、リーディングも盤石です。

小牧 ここまできたら、200勝を目標にしたいね。そのためにも、とにかく怪我なく無事に。早くホッとしたいわ。

──移籍2年目のベテランが勝ちまくっているという前代未聞の状況ですが、周りのジョッキーのみなさんはどういう雰囲気?

小牧 何も変わってないよ。みんな全然ギスギスしていないし。もうちょっとギスギスしてもいいのになと思うくらいやわ(笑)。200勝もリーディングも目標やけど、その前にね、楠賞(11月6日)と兵庫ゴールドT(12月25日)を勝ちたいなと思って。最近は、そのふたつのことばっかり考えてるわ。

──楠賞はベラジオドリーム、兵庫ゴールドTはエコロクラージュで参戦。どちらも有力馬であり、ベラジオは初の重賞タイトル、エコロはフェブラリーS参戦が懸かった一戦です。

小牧 そうやねん。ベラジオは自分で調教に乗っているけど、むちゃくちゃ良くなってるよ。今度こそ、なんとかしたいね。

──では最後に、ファンからの質問をひとつ。「1番人気の勝たせ方について質問です。中央と園田では、意識することが違いますか?」。

小牧 一緒やで。ただ、JRAの場合は頭数が多いから、進路がなかったりとかそういう紛れもあるけど、園田の場合は頭数が少ないから詰まることはない。だから余計に折り合いだけや。ホンマに1、2コーナーの折り合いだけ。僕、勝つときもがむしゃらに追ったりはしないでしょ?

──そうですね。余力を残してゴールすることが多いような。

小牧 1、2コーナーの折り合いさえついていたら、そんなに追わんでもシューッと動くからね。走る馬ならなおさらや。でもね、1、2コーナーの折り合いを大事にするのは、走る馬でも力の足らん馬でも一緒。それが基本。中央もそうやで。

──なるほど。小牧さんの馬は、3〜4コーナーの手応えがもうひとつでも、直線でエンジンが再点火する印象があります。先週金曜日のディザーヴユーもそうでしたが、それだけ余力を秘めて直線を迎えているということですね。

小牧 ああ、金曜日の最終レースね。あの馬、返し馬で止まらなくなって。返し馬であんなに必死になったのは久しぶりや。ゴールしたあとも止まらなくて、思いがけずウイニングランをすることになった(笑)。お客さんたちは、今年のナイター競馬を締めくくるレースやったからウイニングランをしてるんやろうなと思ったみたいで、なんや喜んでくれたけど…。あれは止まらんかっただけです(笑)。

(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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