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「久々に“フトシ”の背中を楽しんできます」──ファン待望の1年10か月ぶり再コンビに小牧太騎手も期待大

  • 2025年11月11日(火) 18時01分
太論

▲久々に“フトシ”コンビが復活(c)netkeiba


2着続きのベラジオドリームになんとか重賞タイトルを──気合い十分に臨んだ楠賞でしたが、結果は6着。道中は「勝てそうやな」と思えるほどの手応えだったそうですが、全国から集まったスピード自慢の雄たちはそう甘くはありませんでした。「また一からやな」と小牧騎手。自己条件からの再スタートになりますが、引き続き注目の1頭には変わりありません。

さて、今週もたくさんの騎乗が予定されている小牧騎手ですが、木曜日の5Rでは、ファンが待ちに待ったコンビが復活。今週も“フトシ”から目が離せません!

(取材・構成=不破由妃子)

楠賞のベラジオドリーム、2コーナー手前では「勝てそうやな」と…


──4日間開催、お疲れさまでした。最終日の楠賞(重賞・ダ1400m)、めっちゃ応援していたんですが…(ベラジオドリーム6着)。小牧さんも相当ガックリきているだろうなと思って。

小牧 ねぇ、残念やった。なんでかなぁ。2コーナーの手前あたりから「これは勝てそうやな」と思いながら乗っていたんやけど。僕もようわからんねん。

──好スタートから出して行ったので、逃げるのかなと思っていたのですが、番手に控えたのは予定通りだったんですか?

小牧 うん。内に逃げ馬がいたから、まずはそれを行かせたほうが乗りやすいやろうなと思って。ベラジオは出して行ってもすぐに折り合いが付くから、逃げるにしても控えるにしてもポジションを取りやすいねん。1コーナーまでは速かったけど、そこからガクンと全体のペースが落ちて。これなら…と思ったんやけど、やっぱりレベルが高い馬が相手だと、思った通りにはいかないもんやね。

──相手が強かった…。

小牧 そう思わざるを得ないね。調子がよかっただけに、ホンマに残念や。スタートは一番速かったから、すんなり逃げていればよかったのかなぁとかいろいろ考えたけど、なんにせよ、また一からや。今日から乗り始めたけど馬は元気やし、地道に自己条件から使っていきますわ。結局、4日目は久しぶりに1勝もできんかったなぁ。まぁ人気している馬も少なかったけど。

──それでも4日間で4勝。着々と勝利数は積み上がっています。

小牧 火曜日のジグラートは強かった(10R・A2B1・ダ1870m)。あの馬、走り出したね。来年の新春賞(重賞)に行こうかっていう話になってるわ。ただ、52キロか53キロやねん。

──それはさすがにきつそう…(苦笑)。

小牧 まぁ多少しんどいやろうけど、乗ろうと思ってるよ。

──ジグラートも強かったですが、同じ日の9R(C1一・ダ1230m)を勝ったアイファーモービルもすごい脚でしたね。抜け出すときの脚が1頭だけ違っていた。

小牧 あれはもう、余裕の3連勝やね。あの馬、園田で3勝したらJRAに帰る予定やってん。でも、年内もう1回使えるみたい。次もチャンス十分だから楽しみやね。先週の土曜日はね、加矢太の応援で久しぶりに京都競馬場に行ったんですわ。

──そうでしたか。加矢太さん、あと一歩でしたねぇ(京都ジャンプS・レッドバロッサ・2番人気4着)。

小牧 4コーナーでは勝ったかと思ったんやけど、最後は止まってしまったね。レッドバロッサを管理する佐藤(悠太調教師)くんのことも知ってるねん。金沢の佐藤茂調教師の息子でね。僕はお父さんとも知り合いやから。それもあって応援に行って、一緒に口取り写真を撮りたかったんやけどなぁ。

──夢はお預けですね。

小牧 うん。まぁまだまだチャンスはあるから、楽しみに取っておきますわ。天気もよかったし、楽しい時間でした。やっぱり京都競馬場はいいね。ファンの人に写真を撮られるのがちょっとあれやけど。

──どうしても気付かれてしまう…。

小牧 そうやね。今、立派なカメラを持ってきているファンがたくさんいるでしょう。僕は関係者たちがいる上のほうのスタンドで見ていたんやけど、そのカメラがね、馬場のほうじゃなく、僕のほうに向いているからすぐにわかる(笑)。本当はパドックにも行きたかったんやけど、気づかれて写真を撮られるのが嫌やったからやめました。

──ほぼ全員がスマホというカメラを持っていますからね。有名人にはつらい時代…。さて、今週ですが、木曜日の5R(日岡山公園スプリントC3・ダ1230m)に小牧さん騎乗でガンバルフトシが入っています。ついにコンビ復活!

小牧 そうやねん。ここにきて走るようになってきているからね。チャンスはあると思うので、久しぶりにフトシの背中を楽しんできますわ。

(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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