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【マイルCS予想】過去のリピーターはどの程度走っている?

  • 2025年11月18日(火) 12時00分

平成元年以降のデータから傾向を読み解く


 今年のマイルCSには、昨年の1、2、3着馬がすべて登録している。ソウルラッシュ、エルトンバローズ、ウインマーベルの3頭である。

 こうなると気になるのが、過去に似た年度はあったのかどうか、「リピーター」はどの程度走っているのかということだ。

 今回はだいぶ古い話を含むことになるが、平成元年のマイルCSを起点に話を進めてみたい。また、阪神への振り替え等は無視して話を進める。

 マイルCSで1〜3着馬が翌年以降のマイルCSに出走したケースはトータル(マイルCSで複数回馬券に絡んでいた馬も1頭と数える)で[9-9-2-55]。回収率は単56%・複55%と低い。該当馬が3頭以上出走した年度は1996、2000、2004、2005、2006、2010、2011、2013、2014、2015、2016、2023、2024年と13回あるが、そのうち複数の馬が馬券に絡んだのは2006年のみ。この年は該当馬が4頭いたが、今年は3頭だ。

 この集計だと、ピークを過ぎた馬も含まれてしまうので、次は「マイルCSで馬券に絡んだ馬がその翌年にまた出走」というレースを見ていこう。こちらだと結論は[9-8-1-40]で、さきほどの[9-9-2-55]と比較すると、「一昨年以前の好走馬はアテにできない」ということが分かる。ただ、「前年の1〜3着馬」も回収率は単73%・複63%で標準よりやや低めだ。

 前年の1〜3着馬がすべて出走したのは2004、2005、2013、2014年の4回。うち2004年はデュランダル、2014年はダノンシャークが勝っているが、3頭×4年=のべ12頭のうち馬券に絡んだのはこの2頭だけである(つまり2005年と2013年は全滅)。リピーターはあまり機能していないと言えそうだ。

 今年の3頭についても、1頭を買うなら残り2頭は消し、場合によっては3頭とも消しとするのが過去の相場に照らすと妥当な線と言えそうだ。せっかくのリピーターだが、信用しすぎは禁物なようである。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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