【鳴尾記念予想】施行時期が変遷してきた重賞 イメージしにくい中での注目馬とは?
年齢にはとらわれないでいいだろう
鳴尾記念は、春に行われた時期もあれば、初夏6月に移ったり、12月に移動したり、再三施行時期の変化をしてきた不思議な重賞。ハンデ戦の時期もあった。
また、1984年から1999年まではGIIだったが、現在はGIIIになり、今年はまたまた12月に戻ってきた。きわめてイメージしにくい重賞の代表格に近い。
この時期だから世代交代した若いグループ向きかというと、12月だった当時の2005年には8歳メジロマントル、2007年、2009年にもベテラン6歳馬が勝っている。年齢にはとらわれないでいいだろう。
人気のオールナット(父サトノダイヤモンド)は、巨大なファミリーを発展させるロイヤルサッシュの一族。母キューティゴールドはステイゴールドの半妹であり、前走のチャレンジCを制して12戦5勝。ようやく軌道に乗ってきたこの4歳馬は、2015年のジャパンC勝ち馬ショウナンパンドラの半弟になる。
そのチャレンジCを1馬身差2着の人気馬グランヴィノス(父キタサンブラック)も名牝系ハルーワソングの一族。2017年のジャパンC勝ち馬シュヴァルグラン、ドバイターフのヴィブロスなどの半弟にあたる注目馬だ。この2頭はまだ成長する。
相手は強力だが、6歳デビットバローズ(父ロードカナロア)に期待したい。5歳の秋にセン馬となって2戦目の大阪城S(3走前)でオールナットと対戦。今回と同じ阪神の1800mを自己最高の1分44秒6(上がり33秒5)で抜け出して勝ち、オールナットを0秒5封じた記録がある。開催が変わり好時計必至なだけにタイムの裏付けがあるのは魅力だ。過去、今回と同じ約4カ月以上の休み明けは「1、1、1、2」着。休養明けはむしろプラスになるスピード型だ。
近年の「ステイヤーズS」は典型的な長距離型が減り、レースの走破タイムも一段と遅くなって、信頼できる中心馬不在。ワープスピードはドレフォン産駒ながら長距離タイプ。4走前のダイヤモンドS、5走前のメルボルンCだけ走れば好勝負可能だ。