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【阪神JF予想】波乱ムード漂う2歳女王決定戦 前走クラスから導く各馬の評価とは

  • 2025年12月12日(金) 18時00分

アランカールは初の多頭数が課題


 前走オープン勝ち馬が1頭のみ、前走1800m以上のオープンから来た馬がゼロなど、頼れる存在がいない今年の阪神JF。例年だと好走が少ない前走新馬・未勝利組からひょっこり走る馬が出てきてもおかしくはない。人気割れもするだろうし、全体に波乱ムードだ。

 今回唯一の前走オープン勝ち馬がアランカール。そこを頼るファンも多く、1番人気になりそうだ。新馬と野路菊Sの内容が異なるのもよい。ただ野路菊Sのメンバーレベルがどうだったかは正直まだ分からない。7頭立て→6頭立てときていきなり18頭立てというのも乗り越えなくてはならない課題になる。

 アルテミスSからは2、3着馬が出走。ミツカネベネラは時計勝負になると厳しいかもしれないが、しぶとさを生かしたいところ。タイセイボーグは堅実さを評価して3連複の軸にするのもありだろう。

 ファンタジーS組は2、7、12着馬だしショウナンカリスを評価するしかない。距離延長、しかも阪神外回りというのは厳しいかもしれないが、人気もなさそうなので、押さえの△くらいは打っておいてもよいと思う。

 前走1勝クラス組は過去10年勝っていないが、2着馬は5頭出している。好走のための条件は「勝ってくること」「キャリア2〜3戦であること」。今回は4頭が条件を満たすが、ヒズマスターピースとラスティングスノーは3戦すべてが逃げという点でやや割り引きたい。マーゴットラヴミーも前走逃げだがキャリア2戦、アルバンヌは3走とも控える競馬なので評価しやすい。

 新馬・未勝利組はなにか取るとしたらどの馬にすべきか。今年は例年信頼度の高い「前走オープン1800m以上組」が不在で、1勝クラス組も1600m以下ばかり。その裏を突いて1800mからきたスタニングレディ、ギャラボーグに期待したい。特に後者は速い上がりに対応できるのがよい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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