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【朝日杯FS・ターコイズS予想】アドマイヤクワッズら有力馬たちの状態は? 調教内容をジャッジ

  • 2025年12月17日(水) 18時00分

有力2歳馬の動きに注目


 先週のウマい馬券は中日新聞杯が◎リフレーミングの競走中止、カペラSは◎ドンアミティエが15着。そして、阪神JFは1番人気の◎アランカールが5着ということで、参考にしていただいた方には本当にご迷惑をお掛けしました。もちろん、そんなつもりはなくて予想はしていたわけですが、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 だからといって、今週のウマい馬券で皆様の参考になる予想、回収率を上げる予想ができるかどうかは分かりませんが、先週の土日においても、調教適性の見直しなどを考えながら修正はしてきたつもり。今週こそは、のつもりです。

【ターコイズS/チェルビアット】

 前走紅葉Sで3勝クラスを勝ったばかりなのに、重賞での予想単勝オッズが1番人気。ただ、これにはNHKマイルC3着という実績も含まれていると思うので、ある意味、納得の評価なのかもしれません。

 ただ、個人的には中山マイルが初めてというのはあまり歓迎材料ではないように思います。というのも、下記にあるように、基本的にこの時期の中山マイルはトラックウッドチップ馬場優先の併用系統。坂路単一調教馬の本馬にとっては立ち回りがひとつの鍵になると思います。また、1週前追い切りはラスト1Fが12.2秒。前走時は2F24秒台、1F11秒台だったので、その違いもちょっと気になります。

【ターコイズS/ビップデイジー】

 春シーズンの桜花賞11着、オークス13着という結果を考えると、秋シーズンのローズS4着、秋華賞6着で復調気配を示しているレース着順。中8週とレース間隔はあきましたが、追い切り本数はたっぷり消化しました。

 ただ、1週前追い切りの坂路が4F52.7秒、2F25.1秒、1F12.1秒。阪神JFで好走した時が4F51.8秒、2F24.2秒、1F12.1秒と比べると物足りない数字。実際、秋華賞は4F51.0秒でしたから、秋の好走においても速い時計をマークしていた点は重要ではないかと思います。

調教Gメン研究所

少々物足りない内容のビップデイジー(12月16日撮影)


【朝日杯FS/アドマイヤクワッズ】

 前走デイリー杯2歳Sは新馬戦後の在厩調整から中3週ということもあり、1週前追い切りのCWでは2頭併せ。強い負荷ではありませんでしたが、きっちり結果を出してくれたという形。最終追い切りの坂路も4F55.3秒と全体時計は平凡でしたが、きっちり4F目最速ラップは踏むことができていました。

 今回の1週前追い切りはCWで3頭併せ。かなり後ろから追走しましたが、最後の直線では追いつくだろうなという手前の替え方。ただ、真ん中ラヴェニューはさすがポテンシャルの高い馬。アドマイヤクワッズが並びかけてくると加速したので、これには遅れてしまいました。ただ、アドマイヤクワッズ自身の手応えには余裕があって、何も問題はありません。今回の最終追い切りでは4F目最速ラップは踏めなかったものの、12.9秒、12.9秒の持続。17日の馬場状態、追い切った時間帯を考えると、悪くはありません。

調教Gメン研究所

並走遅れも好内容なアドマイヤクワッズ(12月2日撮影)


【朝日杯FS/カヴァレリッツォ】

 キャリア1戦から2ヶ月半ぶりの休み明けで重賞挑戦となった前走。頭数が少なかったとはいえ、勝ちに等しいレース内容で2着。吉岡辰弥厩舎なので、11月8日土曜日の1週前追い切りのCWで4F51.7秒、併せ馬で先着という内容がVSOP(非常に優良な追い切りパターン)に該当していました。

 今回は併せ馬こそ同入でしたが、CW4F50.7秒。時計的には十分な内容となっています。最終追い切りが坂路4F58.0秒というのは前走の最終追いよりも遅い時計になってしまいましたが、全く問題ありません。

調教Gメン研究所

時計的に十分な内容のカヴァレリッツォ(12月16日撮影)


【朝日杯FS/ダイヤモンドノット】

 ここまで5戦を消化していて、キャリアが豊富なのか、勝ち切れないタイプなのかの判断が難しいところ。前走に関しては続けて使った芝1400mの距離できっちりと結果を出したという感じです。

 中2週だった前走よりもレース間隔があいたこともあり、今回は1週前追い切りがCW。これはもみじS2着時と同じですし、その動き自体は目立っていました。最終追い切りの坂路は4F52.3秒。自己ベストを更新していて、スピードタイプであることは間違いありませんが、2歳同士のマイルが長いという印象もありません。

調教Gメン研究所

自己ベストを更新のダイヤモンドノット(12月16日撮影)


◆注目の2歳戦

・12/14 2歳新馬【ゼフィルス】(1人/10着) 将来有望調教該当<3頭>

 最後の直線に向くところでは勝てる手応え。ただ、直線ではスペースがなく、結果的に惨敗となってしまいました。将来有望調教に該当した3頭の中では最有力と思いましたが、あらためての次戦に期待するしかありません。

◆開催おすすめの調教適性

<中山芝1600m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
◎1週前追い切り以降に美Wラスト3Fが13秒台、12秒台、11秒台のラップ
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 中山開催は2週行われましたが、この条件は未勝利2レース、新馬1レース。よって、ラスト3Fのラップに該当した馬自体があまり多くなく、まだ勝利はありませんが、高額条件になると重要な調教適性のファクターとなるはずです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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