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【有馬記念予想】有馬記念で頑張るなら3連単の2、3着部分

  • 2025年12月23日(火) 12時00分

前走人気に着目して考える


 有馬記念は、気が付けば前走GI組が圧倒的に強いレースとなっている。過去10年だと前走GII以下だった馬は[1-0-0-31]。ゴールドアクターが勝った以外は全滅で、そのゴールドアクターももう10年前のこととなる。

 前走国内GI組は[8-8-9-88]なのだが、勝った8頭には前走そのGIで3番人気以内だったという共通項がある。前走着順で見ると前走4着組から2頭、5着組から1頭勝ち馬が出ているので、前走着順より人気のほうが対象を絞りやすい。前走のGIの時点で上位人気になるような実績を積んでいる馬なら、そのレースで負けてきても有馬記念で復活Vを果たすことができるということだ。

 ちなみに、海外G1から来て有馬記念を勝ったのは御存知の通り2019年のリスグラシューだが、同馬は前走のコックスプレートで単勝2.5倍の1番人気だった。オーストラリアにはTABのTote(日本と同じパリミュチュエル方式で、2.5倍はこの方式)、Fixed(時間帯によって変動する固定オッズでブックメーカーと同様)、さらにブックメーカー各社のオッズがあるが、2番人気ミスティックジャーニーが7.5倍、3番人気キャステルヴェキオが8.5倍だったので、なにをどうやってもリスグラシューが1番人気だったことは間違いない。

 となると、直近9年の勝ち馬はすべて前走でGIの3番人気以内だったということになる。今回は登録馬中4頭が該当するが、ヘデントールは回避予定なので残りは3頭。そしてそのレガレイラ、ミュージアムマイル、ダノンデサイルはおそらく1〜3番人気になる馬で、「アタマから荒れる」というイメージは湧きにくい。

 今年の有馬記念で好配当を目指すなら、3連単フォーメーションの2、3着部分を頑張るのがよさそうだ。仮に面白そうな穴馬を見つけたとしても、マルチだと先述の3頭でも、見つけた穴馬でもない馬の1着付けまで買うことになる。馬選びの話で泣く馬券の組み方の話だが、3連単を買う際にはこういった点も意識しておきたい。

当コラムの次回更新は1月6日(火)12時予定です。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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