天皇賞にディープインパクトが出走しないのは、今の状況なら当然でしょう。願うことは、他ならぬディープインパクトの名誉回復です。このままではあんまりだという思いが募るばかり。こうしている間にタイムリミットが来てしまうではないか、そんな焦りを覚えます。
今度の件で思うこと、改めて確認することがありました。あれだけの日本人がロンシャンに押しかけ、あれだけの人がテレビにかじりついたのを見て、日本の競馬もここまで来たかという感慨と、日本の競馬は多くのファンによって支えられ発展してきたということ、海外の競馬事情で日本で知られていないことがまだまだありそうだということなどなどです。
レースが大きければ大きいほど立ち向かうものは大きく、それを打ち破るには、とにかく総力をあげ、一丸とならなければならない、夢に向かって全てがひとつになっていかなければならない、このことははっきりしたと思います。
それとホースマンの夢と私どもの夢と、立場によって異なることがあるのだろうかということ。思いのたけが微妙にぶれることがあるのは了承しても、日本の場合、大衆の願う方向を大切に考えなければという思いは残ります。その点は、欧米とは異なる日本の競馬独特のものであり、その違いは、競馬のシステムにもあると思います。
そして、その中心にあるのが馬であり、馬本位という当たり前のことを、今また確認しておきたいとも思います。ディープインパクトの名誉を回復させるために努力すべきで、それが馬本位の考え方であり、多くのファンが望んでいることでしょう。不世出の名馬をそれらしく送り出してやるには、今なにをなすべきか、どんな言葉をかけてやったらいいか、それぞれの立場で実行すべきでしょう。無敗の三冠馬の称号は消えません。