新春競馬がスタート、全てが気分一新で溌剌と見えます。ディープインパクトと共にこれまでのことが全部過去のものになってしまったように思えて、いささか身の細る日々だったのが、シンザン記念だ京成杯だとレースを重ねていくうちに、それなりに話題はふくらみ、知らぬうちにクラシック戦線に身を置くといった按配。これでは、時のスピードに負けずについていくのも大変です。
競馬を考えるのに、いくつかのパターンがあります。気づかれているでしょうが、クラシックに照準を合わせるとき、この時期一番目につくのが、ポイントとなるレースのレベルの問題。出走馬の顔ぶれを見ては、どのレースを基準とするか、考えます。
若駒たちのこの時期は、互いに初顔合わせというケースが多く、戦ったレースの比較から勝ち馬の行方を占うことになります。ひとつレースが終わると、その問いに回答を与え、次なるクラシック前哨戦に備えるといった、この繰り返しをしばらく続け、大一番での結論に導かれていくのです。
シンザン記念では、朝日杯FSと中京2歳Sが俎上に載せられました。
結果、中京2歳S・2着のアドマイヤオーラが、1着馬ダイワスカーレットに勝ち、朝日杯2着のローレルゲレイロが2頭に遅れをとって3着。これで早くも、朝日杯低レベル説が出てきました。そして、京成杯。2000mという距離から、暮れのラジオNIKKEI杯とホープフルS組が話題を集めます。しかし、まだまだ有力馬が出走する時期ではなく、ここで比較をするのも適当ではありません。出走メンバー次第では、それよりも素質を重視する方に気を入れるべきで、まだまだ先を見据える時でもないということでしょう。
こうした机上の考え方は、面白いことは面白いのですが、肝心な馬の生長には触れていません。クラシック戦線を考えるとき、これが一番大切な点と思っているのですが。