2006年度のJRA賞授賞式が終了すると、競馬サークルも気分一新、しっかり春競馬を見つめるようになる。
今年から日本はパート1国入りしたので、国際レースとして存在する111のレースは、その評価の中で行われる。当初は変化を感じなくても、確実に世界の中のひとつとしての価値はあるので、やがて、パート1国としての意味を感じるときがくるだろう。
日本から海外に出ていって活躍した翌年にこのような状況を迎え、誰しもが当然という思いは持っている。しかし、それだけではなく、海外からの遠征馬が増えることの方を強く望みたい。去年のジャパンCダートに外国馬が一頭もいなかったのは、いかにも寂しい限りだった。それには様々な理由があったと思うが、例えば、もしパート1国のGIレースだったらどうなっていただろう。国際的に高い評価を得られるとなれば、出走させようという外国馬が出てくるかもしれない。今年からその期待が持てる。パート1国になったという実感が、いつ、どのようなかたちで得られるか、楽しみだ。
既にあるグローバルスプリントチャレンジやアジアマイルチャレンジで来日する外国馬の層も、これまでよりも厚くなることも期待できる。とりあえずは、こちらの方の効果が先かもしれない。
そして、それとは別に考えなければならないこともある。
今年からレース数を増やすアメリカのブリーダーズCや充実をめざすドバイ国際レースのように、外国から遠征しやすい環境作りが求められる。ここは知恵を出して、日本独特の魅力あるイベントをつくってもらいたい。また、グローバルなシリーズを新たに考えるのもいいだろう。
とにかく、こちらから仕掛けていくようなものをつくって、日本の競馬をさらにアピールする時代がやってきた。