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熱きサマーシリーズ

  • 2007年07月18日(水) 18時50分
 今年、サマーシリーズに登場したジョッキーズシリーズ、これがなかなか面白い。競馬は、当然、レースそのものの中にある面白さこそ第一だが、それは馬券に直結している。

 だが、どれだけ馬券を離れても面白いかを発見するところに、より大きな競馬の価値があるように思えてならない。ずっとそのことを念頭に、競馬と対峙してきた。

 本当に好きになるとは、そういうことではないか。

 ジョッキーズシリーズには、その要素がふんだんに含まれている。スプリントと2000の2つのサマーシリーズには10のレースがあるが、このうちいくつのレースに騎乗できるか。このシリーズの優勝者には、暮れのワールドスーパージョッキーズシリーズに出場するチャンスが与えられる。なるべく多くのレースに騎乗してチャレンジしたい、そうした思いは、ひとつひとつのレースを面白くする。可能性があれば、多くの競馬場に出向きたくなるし、そういう事情も汲み取る応援団も出てくるかもしれない。勝ちたい、勝たせたいの思いが強くなればなるほど、目に見えてレースは熱をおびてくるはずだ。

 観戦する側も、その熱気の中に紛れ込んで一緒になればいい。一人の騎手を追い掛けるのも競馬だし、それによって見えてくるものがある。そして、当然のことながら、レース検討の一助。

 サマーシリーズのうち馬の方は、2つのシリーズそれぞれのチャンピオンになるために、13ポイント以上かつ1勝以上という条件が付いているが、ジョッキーズシリーズにはそれがなく、とにかく獲得ポイントが多ければ多いほどいい。函館、福島、新潟、小倉、札幌、阪神、シリーズに入っているレースを求めて精力的に騎乗することが肝心。シリーズ終盤に入れば、相当過熱するだろう。ポイントランキングを見ながら、思いをふくらませる夏本番へ向かっていく。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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