先週の2歳戦、小倉については特記事項なし。
新潟からは2鞍。まず土曜5R、芝外回り1600mを勝った
セレスハント(牡、父コロナドズクエスト、母エリモシンフォニー、栗東・松永幹夫)。調教の動きから、トレセンではかなり評価が高かったようだ。内容的には取り立てて強調すべきものがなく、かといって危なげもなく、素質だけで勝った印象。新種牡馬コロナドズクエストは、これがこの世代4勝目とハイペース。マイルでの勝ち鞍はこれが初めてとなる。ちなみに芝が3勝、ダートは1勝だ。
母の父が、ブルードメアとして大種牡馬であるブラッシンググルームでもあり、まだ上にはいけそう。ただ、コロナドズクエストがフォーティナイナー×ダマスカスだけに、早熟のダート馬へシフトしていくという見込みは、まだ捨てきれないのだが…。次走が試金石となろう。
同じく土曜9Rには、芝内回り1400mのOP特別、ダリア賞が行なわれた。1分21秒4のレコードで快勝した
スズジュピター(牡、父タニノギムレット、母ジュピターズジャズ、美浦・高橋裕)だが、レコードを出すような快速馬という印象はまったく受けず、力でねじ伏せるようなレースをした。新馬勝ちの際にもかなり高評価をしたことを覚えていらっしゃる方も多いと思うが、期待以上の力強さ。もちろん、1400mでの2連勝で、一定ラップで流れるダート的資質(ダート実績ではなくて、ダート血統の内包)の要求される設定のみでの快勝だけに、他の距離では大きく能力を減殺される恐れもあるのだが、ジャズアップやバプティスタの甥で、タニノギムレット×サンデーサイレンスという配合だけに、そう簡単に馬脚を顕すものでもないだろう。
1600mに距離が延びてからの新潟2歳Sでは、ダリア賞の勝ち馬が100%の確率で3着以内に入っているだけに、今年もこの馬が馬券対象となることは当確…かもしれない。
2着
フォーチュンワード(牝、父デヒア、母コパノオマモリ、美浦・古賀慎明)は、これこそダート資質を問われる舞台でデヒアの血が騒いだということだろう。1200mを、前後半平均ラップで駆けて勝った新馬戦に、その根拠がある。逆に前後半の差が大きい競馬をしてきた馬(
シャランジュなど…前半がやたら速く、後半が遅い)は、一介のスピード馬である可能性が大であり、ここでも失速していた。
ダイワマックワン(牡、父Langfuhr、母コートアウト、美浦・増沢末夫)は終始目標にされており、負けてなお強しの3着。10着
ユウアールシー(牝、父クロフネ、母バレットルッセ、栗東・田中章博)は、スピード不足だ。
他路線も混じっての、新潟前半の2歳戦のひと区切りを、あっさりとスズジュピターが制したことで、やはり今年の新潟組は強いという感が強まった。まだ
ゴールドストレインや
タケミカヅチもいるのだから…。
札幌からも2鞍。土曜1Rの未勝利戦、芝1500m戦は、
ヤマカツオーキッド(牝、母ヤマカツスズラン、栗東・池添兼雄)が1分29秒6で逃げ切った。週末の雨が残ったために、先週、一番時計がかかる時間帯でのこのタイムは、古馬500万に近い価値がある。母ヤマカツスズランが好走した札幌の舞台での初勝利。父がダンスインザダークだけに、母の血と相まって、洋芝への適性が相当高そうだ。
2着
ランチボックス(牡、父シンボリクリスエス、母アローキャリー、栗東・浅見秀一)はまだまだ幼い。あれだけフラつきながら2着に上がったのは高素質だ。良化の度合いは大きそうで、秋が楽しみ。シンボリクリスエス産駒はまだ1勝だが、おそらく詰めが甘い以上に仕上がりが遅いのかもしれない。
日曜4Rの新馬戦、芝1800mを勝った
サブジェクト(牡、栗東・池江泰郎)は、開幕週から飛び出した大物候補か。追い込みが決まりにくい馬場で、63.0秒のスローを後方から進み、4角大外の絶望的な位置から豪快に差し切った。デビュー戦とは思えない重厚な競馬。開幕週とはいえ、札幌での上がり34.4秒は速い。父フジキセキ、母は4勝したアランセラ。クラシック路線に乗ってくることは間違いないだろう。
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