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2歳戦終了…

  • 2007年12月25日(火) 18時50分
 最終週は、雨に祟られてしまったのが残念。スピード能力の見極めは難しい週でした。

 阪神から参ります。土曜は2歳戦最重要レースとも目されるラジオNIKKEI杯が行なわれました。しかしかなりの降雨の中でのレースとなり、2分7秒0の決着では参考外と言わざるを得ません。

 勝ったサブジェクト(牡、父フジキセキ、母アランセラ、栗東・池江泰郎)は、不利のあった朝日杯の鬱憤を晴らすような勝利。ただし、札幌戦同様の時計の掛かる馬場になったからという考え方もでき、決め手比べになったらまだ不安は残ります。むしろ、前残りの馬が掲示板を占めた中、唯一追い込んだサダムイダテン(牡、母ウメノダンサー、栗東・中村均)の力には脱帽。フォーティナイナー産駒だからという先入観は捨てた方が良いでしょう。距離的にはこれくらいまでという気もしますが、現時点では関西のトップクラス。

 初芝を克服したメイショウクオリア(牡、父マンハッタンカフェ、母アンノウンウォーターズ、栗東・西橋豊治)は雨に恵まれたクチでしょう。次走が試金石。見せ場があったイイデシンゲン(牡、父ブライアンズタイム、母ミラーズミガ、栗東・昆貢)は、苦しくなってから差し返す勝負根性が光りました。良馬場ならもっと粘れたはず。

 人気で敗れたダノンイサオ(牡、母Freudenau、栗東・音無秀孝)は、時計の掛かる馬場が悪いとは思えないだけに、天井が見えてしまった感、スウェイン産駒の悪い意味での重さが出てしまったのでしょう。フローテーション(牡、父スペシャルウィーク、母ダイイチフローネ、栗東・橋口弘次郎)は、ノメるシーンが再三。道悪は空下手と見ていいと思います。次走良馬場なら巻き返し可能とみます。


 阪神土曜2Rの未勝利戦は、マイネラロンハ(牝、母コスモバレンシア、栗東・野元昭)がレコード勝ち。2歳500万を上回る好タイムで、しかも逃げ切りのワンサイド。減量騎乗による3kg差のメリットは確かに認めますが、それにしても速い。アグネスデジタル産駒に在来牝系で、マイルまでは大丈夫でしょう。ダート界に楽しみな馬が出現しました。あとは牝馬だけに、馬力の要る馬場で牡馬に伍しての比較です。


 3Rの未勝利戦、芝マイルでは、ディープインパクトの半妹ヴェルザンディ(牝、父アグネスタキオン、母ウインドインハーヘア、栗東・池江泰郎)が初勝利。時計が平凡以下なのはスローの影響で、上がりは34.4秒とまとめてのものだけにまずまずの内容でした。ただしディープインパクト云々の先入観は、ニュービギニング同様外してやるべきでしょう。


 日曜6Rの2歳500万下はメンバーが揃った一戦。重馬場でありながら、リトルアマポーラ(牝、母リトルハーモニー、栗東・長浜博之)が見せた切れは非凡でした。良馬場で同じ脚が使える保証はありませんが、ルイジアナピットの孫でアグネスタキオン産駒という良血、意外と強くなりそうです。桜花賞の穴馬になれるかどうかは次走次第。


 中山では土曜4Rの新馬戦、ダート1200m圧勝のハイエモーション(牡、父Songandaprayer、母Strikingperfection、美浦・萩原清)。2歳500万で通用する快速ぶりでした。血統的には単調で、距離延びての期待は薄いかもしれませんし、同型次第の面はありますが、ツボにはまれば。


 日曜6Rのオープン、ホープフルS。私は、この日の芝の馬場差自体は、雨の影響をさほど受けておらず、中距離換算で先週より0.2、3秒掛かった程度という見方をしているので、2分3秒9という勝ち時計はスローの影響と見ています。器用なレースぶりで、マイネルチャールズ(牡、父ブライアンズタイム、母マイネプリテンダー、美浦・稲葉隆一)が全姉マイネヌーヴェルに続く同レース制覇。こういうタイプは相手なりに走ります。重賞戦線でも当分は警戒が必要。ブラックシェル(牡、父クロフネ、母オイスターチケット、栗東・松田国英)はまだ幼い面があるのと、強引過ぎる大外ブン回しのまくりでの僅差2着なら、負けてなお強し。ドットコム(牡、父ブライアンズタイム、母ビューチフルドラマ、美浦・戸田博文)は芝でも走りますが、あくまでも走れるという程度。自己条件までという印象です。


 中京では土曜10R、ダートの樅の木賞。アドマイヤロザ(牡、母ロザヴィア、栗東・中尾正)はフレンチデピュティにサンデーの肌で、母系はラインクラフトでおなじみとなったファンシミン系。ワンサイドの逃げ切りで、1分46秒2の勝ちタイムは同日の古馬500万で4鞍行なわれた同距離戦と比べても2番目。気性が難しそうですが、能力は同世代同士ならオープン勝ち負けのレベルにあります。


 さて、最終週を終えても混戦のイメージは変わらず。500万クラス含めて、当面は一戦も見逃せない、明け3歳世代の幕開けとなりそうです。

 今年夏からの連載、お読みいただいてありがとうございます。来年もよろしくお願い致します。皆さまよいお年を。

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