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世界の中の日本という視点を

  • 2008年01月09日(水) 23時48分
 新しい年の競馬がスタートした。「JRAプレミアム」に「JRAプラス10」、年初から話題になるのは当然としても、的中しないことには話にならないので、そう浮き足立ってもいられない。地道にレースを見ていかなくてはならないので、いつもと変わらないということだろう。

 こうした中、記者投票によるJRA賞が発表され、アドマイヤムーンが年度代表馬に選ばれた。なにかと話題になっていたが、ジャパンCの勝利が如何に大きかったか。有馬記念を前に引退した馬が年度代表馬になったことが、平成19年の中央競馬をよく表していたとも言える。

 秋のチャンピオンロード全3戦で2勝以上したものが出なかったこと、春秋の天皇賞を勝ちながらあと一歩及ばなかったメイショウサムソン、64年ぶりに牝馬のダービー馬となったウオッカもあとひとつのタイトルが取れずと、どこか物足りなさが残った。この2頭が特別賞の対象になったのも、こうするしかなかったということだった。

 こうした中、満票に一票だけ足りなかったが圧倒的な支持を集めたのが最優秀ダートホースのヴァーミリアンで、どう考えてもこの馬しかいなかった。もし、ドバイで勝っていたらどうなっていただろう。ダート部門はこのJRA賞では脇役的存在になっているが、ドバイワールドCに国内のGI・4勝となれば、まさに無敵。ダートだからと軽んじていられただろうか。パートI国として、世界の中の日本という視点を頭に入れておく時代が、すぐそこまで来ているようにも思えるのだ。

 国内のジャパンCダートが今年から阪神の1800mになって、海外、特にアメリカからの強豪の参戦が見られるようになれば、これまでの観念と改めなければならないような事態だって想定される。年度代表馬アドマイヤムーンのドバイでの勝利だって、かなりの意味を持っていただろうから。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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