先週から開幕した中山、阪神、中京。それぞれの競馬場について芝、ダートでどのような調教を課された馬が好走していたのかを見ていきたいと思います。
まずは中山芝です。今年1月の1回中山の傾向から、短距離は坂路、中距離はトラックで本数多くというのが想定されていましたが、短距離に関しては1日目の韓国馬事会杯で1、2着が坂路調教馬という結果から狙いはほぼ定まりました。ただ馬場が先行有利なので、人気薄の坂路調教馬が差し込むにはもう少し馬場が荒れてくる必要がありそうです。
中距離に関しては芝2000mの未勝利戦で、2、3着に一杯に追われた人気薄のトラック調教馬が入ったり、1日目の潮来特別で同じ調教タイプのフェニコーンが勝ったことを考慮すれば、一杯に追われていることは重要だと思います。ただ、トラックで本数多く調教された馬の出走数が少なかったので、今週になって出走があれば積極的に狙ってみたいと思います。
芝2000mで行われる弥生賞に関しては、現時点でどのような調教を行っているのか?また週末までにどのような調教が理想的なのか? このあたりは、
競馬総合チャンネルの「今週の調教Gメン」でしっかり解説したいと思います。
ダートに関しては距離に関わらず、1回中山から引き続いてポリトラック調教馬が活躍しています。初日の1、2Rからシャドウランズ、ハエヌキといった馬が連勝しており、12Rでは単勝オッズ26倍のトワイライトワルツがクビ差の2着など、人気薄でも馬券に絡むシーンが多く見られます。また1200mに関しては先週も書きました「坂路で本数多く」は重要なので、この調教タイプと最終追い切りをポリトラックで行った馬をうまく織り交ぜて馬券にしてみてください。
阪神の芝に関してはアーリントンC、阪急杯の結果を見ると標準馬場だと思います。1600mでは調教本数の多い併用、1400mでは坂路を本数多く、これが各距離別の基本的な調教タイプの狙いですが、これらに該当していたダンツキッスイとローレルゲレイロが勝ったわけですから、通常の馬場状態と考えよいでしょう。3日目に行われるチューリップ賞はアーリントンCと同じ距離。よってダンツキッスイに似た調教タイプの馬を探すのが、勝ち馬選びの早道ではないでしょうか。
逆にダートは通常の「一杯に追われて」という調教タイプが不振。2日目のなにわSを勝ったサイボーグのように、休養明けでも調教本数少なくて押し切ることができるタイプが好走していました。時計が速い馬場でもあるので、これがもう少し時計の掛かる馬場にならないと、馬ナリ系のスピードある馬が好走を続けて、一杯に追われている馬の出番はないかも知れません。
最後に中京。芝に関しては1200mで積極的に調教本数多い坂路調教馬を狙っていましたが、いかんせん前が止まらない馬場状態。もっと前が止まる馬場状態なら、
競馬総合チャンネルの「速報!調教Gメン」でも取り上げた2日目鞍ヶ池特別のマウントキングのようなタイプが好走して不思議ないんですが、結果的に6着(17番人気)止まりでした。
この中京開催は通常より1週多い5週ありますから、通常とは違うなんらかの馬場状態の変化があるのかも知れません。これを考えると、当面は調教タイプによる傾向は出にくいかも知れません。4日目に行われる中京記念に関しても非常に難しいと思いますが、3日目の傾向をじっくりと見直してから、
競馬総合チャンネルの「速報!調教Gメン」で推奨馬を取り上げたいと思います。
ダートは1700mに注目してください。かなり安定しています。トラックでも坂路でも構いません。とにかく調教をしっかり行われている前走好走馬は力を出して好走します。
例えば2日目に行われた8R4歳上500万下。人気はタガノショータイムとブルーレパードでしたが、前者は馬ナリでも坂路できっちり標準の調教量を消化。一方、後者は休養明けということで坂路での調教本数が足りていませんでした。結果は1着と13着。前走好走している馬がある程度しっかり調教をしていれば好走できますし、逆に人気をしていても実績があっても調教不足では好走できないのが今の中京ダート1700m。
よって中京だからと穴を狙うのではなく、人気馬がいかに調教をしっかりやっているかを見極めた上で馬券を組み立てることが賢い1700mとの付き合い方だと思います。
netkeiba.comプレミアサービスは全レースの調教タイムを公開中! どのコースで何本追い切っているか、好走時、凡走時の調教過程など、過去の調教パターンを比較することで、各馬の仕上がり具合をチェックすることできます。また、直前の追い切りパターンとレース結果と参照することで、今の馬場状態では坂路調教馬が有利、もしくはコース調教馬が有利など、調教タイプでの馬券検討が可能になります。この機会に是非、調教タイムを使ったレース検討の面白さを実感してください。
調教タイムサンプル1 |
サンプル2 |
サンプル3