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すでに5月を見据えて

  • 2008年04月01日(火) 18時50分
 桜花賞、皐月賞へ向けては、あらかた駒が出尽くした感があります。むしろ、NHKマイルC以降を見据えての陣営も出てきていますね。

 クラシック前の最後の前哨戦、毎日杯。昨年から1800mに短縮された分、本番への直結度はさらに微妙になったとは思いますが、今年は好素材が上位を占めて、なかなか見所のあった一戦でした。


 タイム的には、ほぼ馬場差が同じと見ている3月15日の大阪城Sより0.1秒速い1分46秒0。4F過ぎから11秒台が続く息の入らない展開になり、外回りの1800mながら、瞬発力よりも体力勝負になりました。直線に向いて、大きな不利を受けたのがアドマイヤコマンド(牡、母トコア、栗東・橋田満)。割って出るスペースを見つけたと思ったら、前の馬にフラつかれて右往左往。その隙に、外からディープスカイ(牡、母アビ、栗東・昆貢)に抜け出されてしまいます。猛然と伸びましたが時すでに遅し。

 ディープスカイは、アーリントンCでの脚が本物だったことを示しました。皐月賞でも面白いと思いますが、陣営はNHKマイルC直行を示唆しています。

 アドマイヤコマンドは、前走で評価した通りの大物感を見せ付けました。2着で賞金を上積みできたのは、ダービートライアル出走へ向けては大きいです。ただ、前にも書いたように、やはりマイル前後がベストという馬体に見えてなりません。距離については、トライアルでの走りを見たいところ。

 この上位2頭はともにアグネスタキオン産駒で、しかもともに父によく似たフォームの走りを見せています。

 3着ミダースタッチ(牡、母シャイアーズエンデ、栗東・松田国英)は、後方待機策に速い流れが向いたこと、また体力勝負になってSeeking the Gold産駒という、ダート兼用の血が生きたこともあるでしょう。

 4着ヤマニンキングリー(牡、父アグネスデジタル、母ヤマニンアリーナ、栗東・河内洋)は、インで挟まれた不利が響きました。7着マイネルスターリー(牡、父スターオブコジーン、母スイートウインク、栗東・加用正)も狭くなるシーンはありましたが、ただ中間に順調さを欠いたことの方が大きかったのでは。多少腰が甘い感じなのも気になります。京都の方がいいかもしれません。

 オリエンタルロック(牡、父マンハッタンカフェ、母エンジェルインザモーニング、栗東・田所秀孝)とサブジェクト(牡、父フジキセキ、母アランセラ、栗東・池江泰郎)、2頭の重賞勝ち馬は、一度ジックリ休ませて立て直してやりたいところ。このままではもう上積みはないでしょう。余計なお世話ですが、賞金に物を言わせて、ダービートライアルあたりに出走してきても、遅れてデビューした逸材たちの出走をはじいて、道を塞ぐことにもなりかねないので、個人的には遠慮して休養してほしい。

 かなりの道悪で行われたラジオNIKKEI杯2歳Sに出走した組は、軒並みその後沈没しているところを見ると、想像以上に極悪馬場で競馬をした反動が出ているのかもしれません。

 先週の3歳戦で、もうひとつチェックしなければならないのは、中山の土曜6Rの3歳500万下、芝1800m。弥生賞へ新馬戦勝ち直後の身で臨んで5着だったテラノファントム(牡、母マイバレンタイン、美浦・田村康仁)を高評価しましたが、ここでの勝ち方は豪快でした。ネオスピリッツ(牡、父シンボリクリスエス、母ネオクラシック、美浦・藤沢和雄)に巧い逃げ切りを許したかという体勢から、グイグイと詰めて、最後はクビ差ねじ伏せた形。1分48秒9の勝ちタイムは、馬場差を考慮しても、中山牝馬SやスプリングSと同等です。間違いなく重賞レベルにある馬です。フジキセキ×トニービン×ノーザンテーストですから、ダービーでも問題無しの配合。なんとかダービーへの出走権を獲らせたい1頭です。


 あとは中京のフリージア賞を勝った牝馬、カイゼリン(牝、父アドマイヤベガ、栗東・松田国英)についても一言。勝ち方は強かったですが、馬を怖がる気性で、いつも大外から追い込まなければならないリスクは付きまとうし、その分負荷も掛かります。次走はフローラSらしいですが、広い東京ならばレースはしやすいでしょう。母ブロードアピール譲りの持続力ある末脚は、トライアルならダークホースになり得るだけのものを持っています。



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