3歳戦もだいぶ煮詰まってきました。今回はフローラSの分析が最重要事項でしょう。
勝ちタイムは、レース史上2番目に速いものですが、これは今春の馬場が、例年より時計が出やすいコンディションであることが大きいので、他の年と比べてどうこうという必要はないと思います。
それよりも前半スローからの前残りだったこと、それから解消されない東京2000mの外枠不利、これらが結果を大きく左右したことを踏まえておくべきでしょう。
その意味では、先行できて、かつ馬群の中で我慢する能力のある
レッドアゲート(牝、父マンハッタンカフェ、母セカンドチャンス、美浦・田村康仁)が勝ったのは当然でしょう。脚を平均的に使うタイプなので、ゴール前は地味に見えてしまいますが、これはこの馬の持ち味です。母父ミスプロ系というのも、近年のオークス好走馬にあるパターンなので、またしてもスローからの600m勝負になりそうな本番でも有力候補となるでしょう。
カレイジャスミン(牝、父タヤスツヨシ、母ラピュセル、美浦・宗像義忠)は、これで東京専用馬であることがハッキリしました。逃げのラップは理想的なもので、最後は相手が悪かったという感じ。これ以上の走りは望めないでしょう。
キュートエンブレム(牝、母サクラサクII、栗東・池江泰寿)は、ここまでの戦跡を見ればこれくらい走って当然の能力がありますが、やはりウォーエンブレム産駒らしく掛かってしまいました。それにしてはよく頑張っています。ただ本番へ向けても上積みは、馬体からも厳しいでしょう。
驚いたのは4着
メイショウベルーガ(牝、父フレンチデピュティ、母パパゴ、栗東・池添兼雄)。完全なダート馬かと思っていましたが、これは体が絞れて良化してきたということなのでしょう。ただし、この内容が評価されて次走自己条件で人気になるようなら危ないとみます。速い流れでは苦戦するでしょう。
枠に泣いたのが
シングライクバード(牝、父シンボリクリスエス、母シングライクトーク、栗東・友道康夫)と
カイゼリン(牝、父アドマイヤベガ、母ブロードアピール、栗東・松田国英)。ともに1コーナーのカーブに苦しんでおり、ドンドン位置を下げました。しかも終始大外を回らされて脚を使い切ってしまっています。運がないのひと言。シングライクバードは秋には絶対に台頭してきます。
ユキチャン(牝、父クロフネ、母シラユキヒメ、美浦・後藤由之)は過大評価。自己条件から一歩ずつ上がっていくタイプだと思われます。やはり本領はダートでしょう。芝なら、ダート適性が要求される1400mが合うはず。
一応、レッドアゲートという器用な馬が名乗りを挙げましたが、スイートピーSにも逸材がいる今年は、まったく予断を許さない状況が続きそうです。
特別戦から2つ触れておきます。新緑賞では
ダイワワイルドボア(牡、父アグネスタキオン、母セニョラージェ、美浦・上原博之)がやっと本領発揮。この賞金ではダービー出走は無理でしょうが、もし出ていたら本番でも掲示板は期待できたような気がするだけに少し残念です。おそらく重賞級の能力がありますから、今後も追いかけたい1頭です。
橘Sの
スプリングソング(牡、父サクラバクシンオー、母スプリングチケット、栗東・鶴留明雄)は、大物スプリンターの素質アリ。層が薄い路線なので、今年後半は重賞戦線で活躍しているのではないでしょうか。

レッドアゲートの優勝でランキングはどうなった?
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