雨に煙った火曜の朝の札幌競馬場。空模様とは対照的に、小島太師の表情は明るい。
函館記念の覇者
ダービーフィズの話題になると「5歳にして完成してきた。条件戦の頃から重賞でもやれるはずだと思っていたからね。自分のところの血統だから期待も大きかったんだ」と充実ぶりに目を細めた。
前走は着差こそ頭とわずかだったが、自ら動いてねじ伏せる強い内容。「洋芝をこなしてくれたし、うまく乗ってくれた」と評価する。騎乗した岩田は目下
JRA重賞騎乗機会5連勝中。勝てば、98年に
武豊が記録した6連勝に並ぶ。乗りに乗っている鞍上の手綱も心強い材料となる。
「
マンハッタンカフェもここからだったよな」。伯父は01年に札幌で連勝して飛躍のきっかけをつかみ、同年の
菊花賞と
有馬記念、翌春の天皇賞を制した。「この血統は奥手。やっとこれで、という感じになってきたし、前走のような競馬ができればここでも」。勝てば、最終戦の
新潟記念(9月6日・新潟、芝2000m)を待たずにサマー2000シリーズ制覇が確定。厩舎の看板馬となるべく、北都で新たなタイトルをつかみ獲る。
提供:デイリースポーツ