あえてテンには急がせない。
ヒットザターゲットの背中で清生助手は馬の機嫌を損ねないよう、ゆったり向正面を流した。ここで急いでも函館Wはコーナーが狭く、この馬が減速するのはいつものこと。気分良く走らせることに集中した。だから4角を回っても手応えはしっかりと残る。直線はグイッと末脚を伸ばし、理想的な追い切りを完了した。
5F72秒2-41秒1-13秒2のタイムに、加藤敬師も満足そう。「もともと調教で動く馬じゃない。反応と動きを確かめる程度だが、先週よりも具合が良さそうだね」と合格点をつけた。7月末に函館入りしてから、約1カ月じっくり乗り込んできた。「
目黒記念よりメンバーは上がるけど、こっちも重賞4勝馬だからね」とは清生助手。重賞連勝へ向けて、視界は良好だ。
提供:デイリースポーツ