1999年の
オークス馬
ウメノファイバーの子供と孫が、今週の新馬戦にデビューする。
ウメノファイバーの9番仔となる
タマワイドベガ(牝2・美浦・
相沢郁)が、9月6日(日)の新潟5Rの芝1800mで、
ウメノファイバーの4番仔の
ジョイチャイルドを母に持つ
シュートラヴ(牝2・美浦・
相沢郁)が、9月5日(土)の新潟5Rの芝1400mに出走予定だ。
父エンパイアメーカー、
母ウメノファイバー(母
父サクラユタカオー)の間に生まれた
タマワイドベガは、9月6日(日)の新潟5R 芝1800mが初陣となる。
「父の影響で気難しいところがあって、ゲート試験に合格するまで約1か月かかりました。トレセンに来るまでは吉澤Sで乗り込んできましたし、ゲート試験に受かった後は順調に来ています。
ウメノファイバーのこれまでの子供の中では、1番良いように思います。走ってみなければわかりませんけど、芝向きの良いキャンターをしますよ。将来は大きいところを狙いたいですよね」と相沢調教師は期待していた。
同馬担当の仲野嘉一調教助手は「頑固なところがありますね。男の子みたいですよ。物事に動じないですし、耳などどこを触られても平気です。この血統の馬は、チャカチャカしているというイメージがあるのですが、この馬は違うんですよね。自分は自分という感じで、マイワールドを持っています」と、
タマワイドベガの性格を評した。写真撮影のために外に出してもらったのだが、カメラを向けてもドッシリ落ち着き払っている様子が印象的だった。
ウメノファイバーの孫にあたる
シュートラヴ(
父ゼンノロブロイ 母ジョイチャイルド 母
父シンボリクリスエス)は9月5日(土)の新潟5R 芝1400mに出走する。「素直な気性でスピードもありますし、ス
プリンタータイプだと思います。こちらの方がむしろ新馬向きですね」と相沢調教師は初戦から手応えを感じているようだ。
開業した1998年に京王杯3歳Sで重賞初勝利をもたらしてくれた
ウメノファイバー。翌年には
オークスにも優勝し、開業2年目の相沢調教師にGIという
ビッグタイトルをプレゼントしてくれた。それだけに相沢師の
ウメノファイバーの血を引く馬たちへの思いは強い。
「だいたい月に1度は
ウメノファイバーに会いに行っています。でも僕のことは覚えていないと思いますよ(笑)。もう19歳ですから繁殖としての引退も近くなってきましたし、何とかこの血統で大きいところを狙いたいですね」。師はこう締めくくった。(取材・写真:佐々木祥恵)