豪華キャストの一戦を完封。「第66回
毎日王冠・GII」(芝1800m)が11日、東京11Rに13頭で行われ、1番人気の
エイシンヒカリ(栗東・坂口)が
エプソムCに続く連勝で重賞2勝目を飾った。タイムは1分45秒6。大外発進となったが、好スタートを決めてハナヘ。後続を引き連れてリズム良く直線を向くと、
武豊を背に後続の激しい追撃を振り切った。3年連続で勝ち馬を送り込んでいる
天皇賞・秋(11月1日・東京、芝2000m)への道。出走全馬が重賞ウイナーのハイレベルなカードを制し、GIタイトル獲得へ大きく前進した。なお、1馬身1/4差の2着は馬群をさばいて伸びた4番人気の
ディサイファで、さらに首差の3着が7番人気
イスラボニータ。2番人気
アンビシャスは発馬がひと息で、6着まで追い上げるのが精いっぱいだった。
「今までとはメンバーが違うのでどれだけやれるかと思ったが、スタートが上手なので楽に先手を取れた」と振り返った
武豊。「折り合えたし、力をつけています」と、昨年の
エアソミュールに続くレース3勝目を喜んだ。
次は優先出走権を得た
天皇賞・秋へ。課題は少なくない。「やはり距離(延長が鍵)。展開もきょうみたいに楽にはならない」。今回は5F通過59秒9の緩いペースに持ち込めたが、盾本番ではマークが厳しくなる。また「レースは真っすぐ走ったが、ゴールを過ぎてから外に逃げようとした。まだ安心できない」と気性は相変わらず激しい。
それでも通算成績を9戦8勝とし、
父ディープインパクトに
JRA重賞99勝目をプレゼントした快速馬がまだまだ可能性を秘めていることは確かだ。「次につながるいい競馬はできた。胸を張って天皇賞へ行ける成績で、まあ楽しみ」。08年
ウオッカ以来、春秋通算12度目の盾獲りを狙う名手の手綱さばきに、大きな注目が集まる。
提供:デイリースポーツ