ディサイファ(牡6)と
ダービーフィズ(牡5)の2頭出しとなる小島太厩舎。2頭を管理する小島調教師が、共同記者会見に応じた。
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ディサイファについて
(
毎日王冠・GII・2着を振り返って)
「勝った馬が逃げ切ったわけですが、少し後手かなと思いながらも最後は伸びて2着まで来てくれたので、内容としては良かったのではないかと思います」
(あと1ハロンあれば?)
「それはわからないですけどね。あの時点であそこまでが精一杯でした」
(今年は
札幌記念を含めて重賞2勝、6歳にしてまだ進化している?)
「そうですね、滅多にそういうことはないのですけどね。この馬に限り、そういう風に感じさせますね。全体的に
パワーアップしたという感じです」
(
札幌記念は積極的な競馬をしたが?)
「少し早かったのですが、どうしても落とせないレースでしたし、やはりあのコースではある程度前に行っていなくてはいけないということで、ジョッキーにはそういう指示をしました。それであのような流れになりましたね」
(中間の状態は?)
「前走後は疲労回復具合を見ながら1週間やっていきましたけど、すこぶる回復も早くて、息の入り方から動きから、1度叩いた上積みがあると感じました」
(今日の坂路での追い切りについて)
「今日は8分くらいの追い切りという指示を出したのですが、いつもより軽快に見えましたね」
(使われての変わり身がある?)
「そういう風にとらえて良いような動きでした」
(昨年は12着、成長を見せた今年は?)
「去年は惨敗でしたが、今年はもう少し去年とは違う結果が出るように期待をしております」
(騎手時代の経験から、東京の2000mのポイントは?)
「スタートしてすぐカーブですし、もの凄く難しいコースなんですよね。だから外枠は絶対的に不利なんです。それを克服する乗り方というのは、向正面に入ってからの折り合いや位置取りがポイントになると思います」
(あとは四位騎手に任せることに?)
「
ディサイファのペースで、流れるように努めてほしいですね。どちらかというと器用に一瞬の脚を使うタイプではないので、早仕掛けで惰性をつけてきて良いと思いますけど。前回の
毎日王冠の時は短い距離であのように2着まで来たのですけど、脚質的に彼の持ち味を考えても、もう少し早めから動いて良いような感じですね」
(そして最後の直線では力が入るようなレースに?)
「そう言いましてもメンバーがメンバーですから、あくまでもそれはウチの馬のレースであって、メンバーを考えてもそう思うようにはいかないと思いますけどね」
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ダービーフィズについて
(
函館記念・GIIIを制して
札幌記念3着と、この馬も変わってきたと思うが?)
「この馬は肉体面だけではなくて、精神面で闘争本能に火がついたという感じです。期待していたのですが、3歳のクラシックには乗れませんでした。もどかしいレースがずっと続いたのですけど、今年の
函館記念は馬の行動が全く変わってきましたね。調教でも自分から動くようになりましたので、その点がすごい進化だなと思っています」
(
札幌記念も僅かな差の3着でした)
「数字は3でしたけど、勝った馬からいくらの差でもないですからね」
(期待していた馬がここに来て本物に?)
「そうですね、だからと言ってこんな大舞台に乗るのには、少し力不足じゃないかなと思っておりましたけれども、段々近づくにつれて恥ずかしくないレースをしてくれるのではないかという期待を少し持っております」
(C.デムーロ騎手は
青葉賞以来の騎乗になるが?)
「過去のレースを見て研究していると思います。なかなか難しいところがある馬ですが、ここに来て本当に素直に自分から動く、自分から走るという意欲がものすごく出てきましたので、さほど難しいことはないのではないかなと思っております」
(楽しみの方が大きい?)
「何せ大舞台ですから、本当はそこに出られるだけで満足なんですけどもね、出るからには少し夢を持って見守ってやりたいと思っています」
(今日の追い切りについて)
「今までは併せ馬でも格下の馬にちょっと負けるという追い切りが多くて、稽古は動けなかった馬なのですが、今日は単走で自分から軽快に動いてきたので、状態としてはベストで臨めると思っております。大舞台ですけど、恥じない競馬をしてくれると思います」
(
ディサイファ、
ダービーフィズと2頭出しになるが、最後に抱負を)
「今まで少しモタついていたのですけど、今年になって本当にすべて良くなっております。GIではまだ戦う力はないかもしれないですけど、今ならばという感じで送り出したいと思っておりますので、応援よろしくお願い致します」
(取材・写真:佐々木祥恵)