エイシンヒカリは
武豊を背に栗東CWでの最終追い切り。名手の指示にきちんと応え、満点回答を提出した。向正面をゆったり流し、余裕十分の手応えで直線へ。ラスト1Fで軽く促されると、重心を沈めてフィニッシュした。
しまい重点に記録したタイムは6F83秒2-36秒7-12秒0。道中の折り合いもスムーズで、調教自体は文句なしのA評価だ。「ラストはいい動きをしてくれた。この馬にとっての最大目標を、いい状態で迎えられそう」とユタカは感触の良さを認める。中村厩務員も「引き揚げてきてすぐに息が入った。上積みも十分にある」と出来に太鼓判を押した。
他馬から受けるマークできるだけ避けたい狙いからなのか、坂口師は「2000mと58キロは課題。逃げるしかないと思うから、残り100mまで見せ場はつくるよ」と弱気発言。鞍上も「2000mになるし、相手も強くなる。前走はかなりイレ込んでいた。今回もどういった走りをしてくれるのかは分からない。秋の天皇賞では逃げ馬が苦戦している。そうそう逃げ切れるレースではない」と割引材料を挙げた。
「ほかの馬より、自分との闘い」と鞍上が表現する、GI初挑戦。ケイコでは隙のない走りができたように、最大の課題である“己に勝つこと”にはメドが立っている。
提供:デイリースポーツ