復活Vへ向けて準備を整えた。午前8時過ぎ。
イスラボニータは美浦坂路を軽く1本駆け上がった後、Wに姿を現した。最終リハは蛯名を背に
ウィズエモーション(2歳500万下)と併せ馬。6Fで僚馬を8馬身追走。リズムカルなフットワークに乱れはない。コーナーで徐々にその差を縮め、4角で射程圏へ。直線に入ると前肢を大きく伸ばした独特の走法で僚馬をとらえ、2馬身先着でフィニッシュ。馬なりで6F82秒0-37秒0-11秒8を計時した。
「この馬らしい感じだね。動きはさらに良くなっている。すこぶる順調だよ。この秋3戦目で(状態は)一番良くなっている」と蛯名は納得の表情を浮かべた。
今秋は勝利こそ手にしていないが、
毎日王冠、
天皇賞・秋と2戦連続3着に入り、馬券圏内を確保。前走は距離ロスの大きい外枠からの発進だったが、底力を示した。
今回は13年
新潟2歳S(2着)以来のマイル戦への対応が鍵となる。「対応できないと思ったら使わない」と主戦は断言する。デビューから13戦中12戦でコンビを組み、重賞4勝を含む5勝を挙げている相棒への信頼は揺るぎない。「この馬の実力を出せば、いい競馬をしてくれる」と主戦は力強く締めくくった。
復活を狙う14年
皐月賞馬にとって、過去10年で
天皇賞・秋を
ステップに
マイルCSへ臨んだ馬が5勝を挙げているデータは追い風となる。また、先週の
エリザベス女王杯を
マリアライトで制し、史上2人目となる
JRA牝馬限定GI完全制覇を決めた名手の存在も心強い。勢いに乗る鞍上に導かれ、1年7カ月ぶりにGIタイトルをつかみ取る。
提供:デイリースポーツ