歴史的名牝たちに続く。
ショウナンパンドラが栗東坂路で躍動。1本目に4F75秒4-18秒7で脚慣らししたあと、13分間の
インターバルを置いて本追い切りの2本目へ。雄大なフットワークで4F54秒9-39秒9-12秒2をマークし、出来の良さを伝えた。「全身を使って、この馬のいいところである可動域の広さが見て取れた。いい動きだったと思います」と高野師が力強くうなずく。
全休日の2日後に追い切るのが通常の調整パターンだが、今週は3日開催の影響から、火曜が全休日となり、関西馬の大半は木曜追いに。
ジャパンC出走の関西馬で追い切りを敢行したのはこの馬だけだ。
オールカマー勝利時もこのパターンだったが、この日は1本目を上がってからトレーナーが決断した。「追い切りからレースまでの間隔を優先した。やり過ぎたくはないし、軽くする必要もない。いい
バランスのところで。(状態は)前走以上かな」。思い描いた通りのリハに満足そうにする。
牡馬を蹴散らした
オールカマーを
ステップに
天皇賞・秋へ参戦。4着に敗れたが、悲観の色はない。「外枠だったし、スタートしてからダッシュが利かない馬だから、あの位置になる。いいパフォーマンスを見せてくれた」。不利な7枠(15)番からメンバー最速タイの上がり33秒4で差を詰めた内容を評価した。
今回は初の2400mだが、実は待ちに待った舞台という。「“掛かる”とは無縁だし、東京のこの距離は“やっと走らせられる”“ついにこの舞台に”という気持ち」と力が入る。1週前追い切りに騎乗した池添も「前走は僕がうまく対処できていれば際どかった。距離も大丈夫。どちらかというと、いいかもしれない」と自信の表情だ。
昨秋の
秋華賞制覇後は結果を出せず、低迷した時期もあった。「この馬には、惨敗してもはい上がるタフさがある」と指揮官。
宝塚記念3着以降は強敵相手に奮闘。勢いは取り戻している。
ジャパンC史上7頭目の牝馬戴冠へと突き進む。
提供:デイリースポーツ