平成28年度の調教師免許試験合格者が12月10日午前10時に発表され、同日午後1時から美浦所属の
青木孝文氏の記者会見が美浦トレーニングセンターで行われた。
青木 孝文(あおき たかふみ) 昭和56年9月23日生まれ 34歳
出身地 群馬県前橋市
経歴
平成16年07月
JRA競馬学校 厩務員課程入学
平成16年10月 美浦・成島英春厩舎所属(厩務員)
平成17年04月 美浦・伊藤正徳厩舎所属(厩務員)
平成23年05月 美浦・伊藤正徳厩舎所属(調教助手)
平成26年04月 美浦・小桧山悟厩舎所属(調教助手)
「現在は美浦の小桧山悟厩舎で持ち乗りの調教助手をしています。(調教師試験は)今年で通算5回目の受験でした。群馬県の共働きのサラリーマン家庭の子供として生まれました。全く競馬とは無縁の家庭でしたが、ふとしたきっかけで競馬中継を見るようになり、漠然と競馬の世界に興味を抱き、いずれは実際に競馬の世界の中に入って働きたいなと思うようになったのが、中学3年の頃でした。その頃から、最終的には調教師になりたいという意識をどこかで持っていました。
日経賞(2007年)、そしてアメリカジョッキークラブC(2009、2010年)を連覇した
ネヴァブションという馬に関われたということが、僕の中では一番心の中に残っています。この馬に関しては、良いことも悪いこともたくさん経験することができて、持ち乗り冥利に尽きる馬でした。今でもオーナー始め、お世話になった方には本当に感謝しています。
(これまで所属した厩舎の)それぞれの先生から、いろいろと学ぶべきところがたくさんありました。その中でも、今お世話になっている小桧山先生の、人を大切にするというところを見習いたいです。馬というのは人が連れてくるもので、人間ありきだというのがまず僕の中にはあります。もちろん馬は大事にするのですが、人も大事にするように心がけていきたいと思っています。そのような面でも、やはり小桧山先生には感謝をしています。
たくさん勝ったり、たくさん賞金を稼ぐことも大事だと思うのですが、今まで自分がいろいろな人に面倒みてもらってやってきたというのがありますので、人も馬も育てる厩舎というのをモットーにしていきます。受かったばかりで言うことではないかもしれませんが、これから先は後に続く者を育てるためにも、日々の厩舎経営に力を注いでいきたいと思います。今34歳なのですが、定年まで健康に勤め上げて、一つでも多く競馬を使って良い成績を残していきたいと思います」
(取材・写真:佐々木祥恵)