「最後だから1位で出してあげたい」。そう熱望していた須貝師の願いがかない、4年連続出走の
ゴールドシップが
有馬記念のファン投票で1位に支持された。これで昨年夏の
宝塚記念からドリームレースで4期連続のトップ当選。芦毛の怪物が、いかに愛されているかが分かるエピソードの一つだろう。
「それだけ人気させてもらっているし、最後くらいは意地を見せたい。4回連続1位という人気に応えられるような競馬をしたいね」と最終結果を受けて、トレーナーはあらためて決意表明。投票1位で勝ったのは、昨年の
宝塚記念だけ。昨年の
有馬記念は3着、今年の
宝塚記念は大出遅れが響いて15着と、期待を裏切ってしまった。見納めとなる今回は、ファンのためにも、人気に応える責務がある。
幸いにも仕上がり自体は順調そのもの。この日、
ジャパンC10着後、初めての追い切りを栗東CWで行い、
アドマイヤエイカン(2歳オープン)と併入した。6F83秒1-38秒5-12秒8を馬なりでマーク。2週前にしては上々の動きだ。「息を整える程度だけど、ストレスなくいい感じで走れている。1回使って素軽くなっているよ」ともくろみ通り、上昇カーブを描いている。
笑っても泣いてもラスト1戦。指揮官は「自分としても悔いの残さないレースをしたい」と気を引き締める。レース後には引退式を行う予定。2年前の
オルフェーヴル、昨年の
ジェンティルドンナに続く有終Vへ。ファンの応援を全身で受けとめ、最高の花道を飾ってみせる。
提供:デイリースポーツ