ウッドチップコースで行われた
ルージュバック(牝3・美浦・
大竹正博)の追い切りを見届けた、
戸崎圭太騎手と大竹調教師の共同記者会見が行われた。
■戸崎騎手
(最終追い切りをご覧になった感想を)
「いつも通り良い動きをしていますし、順調に来ているなと感じました。躍動感のある動きでした」
(前走の
エリザベス女王杯・4着を振り返って)
「スタートで少し後手を踏んでしまって、思った以上に位置取りが後ろになってしまったのですけど、その後はリズム良く行けてずっと手応えもありましたし、直線でも良い追い込みをしてくれました。レースで負けてはいますが、
ルージュバック自体は良い雰囲気で走れたと思います」
(休み明け2戦目となる今回は?)
「チャンスは十分あると思います」
(メンバーが揃いますが?)
「新馬の時からずっと乗せて頂いていますし、ファンも多くて注目を浴びている馬ですが、なかなかGIを取ることができなくて、その思いも最後にぶつけたいという気持ちで一杯ですね」
(
ルージュバックが一番良い結果を出すための大事なポイントは?)
「普通にスタートを切ってリズム良く行ってくれれば、良い結果につながってくると思います。(中山の経験がなくても)心配はしていません。トビも軽いですし、器用さもありますし、初めてのコースですけども、全然気にはしていません」
(非常に良いタイミングで今回の
グランプリを迎えられそう?)
「僕はそう思っています」
(戸崎騎手にとって
有馬記念とは?)
「今年最後の大一番ということもあって、普段競馬を見ない方も競馬場に来ますし、本当に盛り上がるレースだと思います。(
有馬記念は)昨年も勝たせて頂いて、相性の良いレースだと思います」
(最近牝馬が強いですが?)
「強いですね。(牝馬は)気持ちも強いと僕は感じます。男馬にはない切れのある根性を感じますね。今年も狙っています」
(ファンへのメッセージを)
「これだけの馬にずっと乗せて頂いて、GIタイトルを1つも取れていないという悔しい気持ちもあり、今回のレースではそれを思い切ってぶつけて、
ルージュバックと良い走りを見せたいと思います。応援よろしくお願い致します」
■大竹調教師
(最終追い切りについて)
「今日は半マイルからの時計ということで、道中前に馬を置いて我慢をさせるという
スタイルでしたけど、道中もしっかり我慢がきいて、終いもしっかり伸びてきました。前走の最終追い切りに比べても良くなっていますし、期待通りでした。走りたいという気持ちがちゃんと伝わってくる追い切りだったと思います」
(向こう正面で馬が行きたがって多少抑え気味のように見えたが?)
「それはいつものことですし、競馬のスピードであればそこまで引っ掛かることはないと思いますので大丈夫です」
(良い形で
有馬記念を迎えられそう?)
「結局(夏に)熱発して、前走の
エリザベス女王杯が休み明けの一戦で叩き台という感じになりました。輸送を挟んでの競馬でしたが、幸いダメージが少なかったので、ここまで順調に来ています。相手はさらに強くなるので強気にはなれないのですが、今日の追い切りを見てもわかるように具合が良いのは確かなので、今の状態でどこまで良い競馬ができるのかを見てみたいですね」
(牝馬があらゆるところで結果を出していますが?)
「時代を反映しているのかなと思います。何とか(
ルージュバックも)頑張ってほしいですね。GIのタイトルを取っていない馬なのに、人気投票でも上位に入ったように、ファンの皆さまにも結構期待されていることを再認識しましたし、それに応えられるような競馬ができればと思います」
(中山との相性は?)
「2500mで2回急坂を走らなければいけないということで、3歳の牝馬にとっては酷かなと思う反面、斤量が53キロということで、頑張ってくれるのではないかなと思います。内枠有利というデータは出ているのですが、
ルージュバックは(枠順に)左右されないと思います」
(展開面は?)
「それはゲートが開いてみないとわからないことですし、乗り役に任せます」
(馬場状態は?)
「今日、明日に雨が降るという予報ですけど、週末は特に雨予報も出ていないですし、中山は馬場改修して馬場のコンディションは常に良い状態を保っているので、あまり心配はいらないでしょう」
(馬体重については?)
「昨日の計量でも458から459キロあったように、少し余裕があるかなという感じで来ています。ただ今日の追い切りで前走と同じくらいまで絞れていればなと思います」
(前走は手応えある一戦で?)
「長い休養明けのGIという舞台で差のない4着で、内容については評価していますし、叩いたことで今日の追い切りも気合いが乗っている状態でした」
(今回は短期放牧を挟まずに在厩で調整しているが?)
「前走は熱発明け、休み明けでしたし、輸送を挟んだ後のレースで結構ダメージがあるかと様子を見ていたのですが、飼い葉を残すということもなく、元気も良かったので、放牧に出してケアにつとめる必要はないという印象でした。元気一杯でうるさいのですけど、ネガティブなうるささではなくて、まだ力を出し切っていなくてモヤモヤとしたものが残っているのかなというほど元気が良かったですし、馬の調子も良いので在厩でも問題ないという
ジャッジをしました」
(先生にとって
有馬記念とは?)
「例えば競馬に全然興味のない僕の友人が
有馬記念では馬券を買ったりするように、日本の暮れの一大イ
ベントなのかなと。僕自身もそう思っていますし、それにふさわしい競馬ができるようにするのが僕らのつとめかなと考えています。成績を出せれば良いのですけど、とにかく無事に良い競馬ができればと思っています」
(取材・写真:佐々木祥恵)